リオ・デ・ジャネイロにローマ法王がやってくることになり、軍警察の特殊部隊BOPEの隊長ナシメントは、法王訪問予定地の麻薬組織を一掃するよう命令を受ける。日頃の過酷な職務のストレスから精神を病み始めていたナシメントは、妻の妊娠を機に後任を見つけて部隊を退くことを考えていた。また、新人警官のネトとマチアスは汚職にまみれた警察の姿にショックを受け、彼らが招いた警察とギャングの銃撃戦を収束したBOPEに志願する。

 

ブラジル史上最も売れた映画の一つである作品。

 

この作品が事実の一端を伝えているとすれば(原作者の一人はBOPE出身)、ブラジルの治安は相当どころか半端なく悪いと言える。警察の腐敗があまりにもひどく、スラムの平和は麻薬組織によってもたらされているという現状。横行する犯罪に敢然と立ち向かうのが軍警察(対して、通常の警察は「民警」と呼ばれる)の特殊部隊BOPE(ボッピ)。

 

BOPEの行動があまりにも過激で、さすがに誇張されているのだろうと訝るほど。それはBOPEの志願者の選抜においても言えること(100人の志願者のうち残るのは3-5人)。ただ全てが作り物でもないだろうと思えば薄ら恐ろしく感じられる。かなり刺激の強いストーリー展開に、引き込まれた1時間55分だった。

 

この作品の大ヒットを受けて、続編の『エリート・スクワッド ブラジル特殊部隊BOPE』が2010年に制作されている。同じ登場人物(主人公はリオデジャネイロ州公安局の次官に昇格したナシメント)だが、腐敗する権力構造と対峙する主人公を描き、ぐっと社会的テーマ色が強くなっている。続編も本作品同様、評価は高いが、個人的にはよりシンプルなクライム・アクション物として楽しめた一作目の方がよかった。

 

★★★★★★ (6/10)

 

『エリート・スクワッド』予告編