映画「おおかみこどもの雨と雪」鑑賞。
細田守監督も思い切ったもんだ。前々作『時をかける少女』でアニメおたく（含む私）に絶賛されると、『サマーウォーズ』で老若男女に幅広くアピールする作品を狙うも、大人（含む私）には正直「ふーん」って感じ（但し、そのびっくり箱＋万華鏡のような作風は子供には大受け）。そして今回はターゲットを大人に絞ってきたようだ。しかもそのターゲットのスウィートスポットは子供を育てるのに苦労をした、中学生以上の子供をもつ母親とあれば、それってアニメを一番観ない層じゃん。
それだけに、この作品は普段アニメを観ないであろう母親には観て欲しい作品。
まず貞本義行のキャラクター・デザインが素晴らしい。このキャラクターの造り込みがジャパニーズ・アニメの本領であろう。
「子供の戸籍入れんで小学校入れるん？」「どっからキジ獲って来るんだ？」「引っ越し業者の貯金がそんな何年も持つんか？」という突っ込みは置いておいて、人間と狼をトランスフォームするメインキャラは魅力的の一言。
ただ子供には後半は辛い展開かと。あくまで大人のアニメなので、子供には面白くないだろうなあ。対して子供の成長ドラマに涙しない母親はいないと思われる。無難にお勧めできる映画かな。でも、やはり『時をかける少女』なんだよね、細田守マイベストは。
★★★★★★ (6/10)
『おおかみこどもの雨と雪』予告編