横浜クイーンズスクエア前にあるこのオブジェ。「モクモク ワクワク ヨコハマヨーヨー」といいます。最近知りました。
3年周期で行われるアートイベント「第8回横浜トリエンナーレ」を見てきました。前回開催の2020年からの3年間、第一会場となる「横浜美術館」はリニューアル工事で閉館していたので美術館自体も3年ぶりの開館となります。
リニューアル後は随分とポップになったなと思ったら、このグラフィックもトリエンナーレの一部でした。壁一面に描かれた巨大なグラフィックは期間中も加筆されているそうです。
リニューアル後のエントランス。天井の改修で自然光が入るようになり室内がかなり明るくなった印象です。
今回のテーマ「野草:いま、ここで生きてる」は中国の小説家「魯迅」の詩集からの引用で「無秩序で反抗的で自己中心的、いつでも一人で闘う覚悟のある生命力を象徴している」だそうです。
エントランスは無料エリアなので展示品を自由に見る事が出来ます。
ここからが有料エリア。こういうオブジェがポンって飾られてるのスキ。
ネッコ。
ここまで見てきて思ったのは、今回かなり思想的と言うかイデオロギーを全面に押してる感があります。今展のテーマは言い換えればアナーキーとも言えるんですが、それともちょっと違うようにも感じました。
今展は政治や権力、支配、システムなどの抑圧から解放されたいという姿勢が強く伝わってきます。そういった作品やアーティストが大部分を占めているせいか、人によってはそれがやや押し付けがましく思える事もあるかも。と、個人的には思いました。
特に何も考えず作品のみを見る分には非常に楽しいんですけどね。映像作品では他国のデモ映像を流してたりしてて考えさせられる作品も多かったです。考える事自体はいいと思うんですけど、そればかりになるとちょっと胸やけ気味になるかなとも思いました。その辺はヒトによって感じ方が異なるでしょう。それがアートですしね。
横浜美術館の作品を見終えて第二会場へ。
みなとみらい線で「馬車道駅」に到着。ここの天井カッコいい。
馬車道駅からほぼ直結の位置にある「旧第一銀行横浜市店」が第二会場になります。この建物も以前からちょっと気になってたんですよね。
格調高い天井と照明。1873年に第一国立銀行の支店として開設され、数度の建て替えや改修を経て2003年に今の形に復元されました。
格調高い外観と天井とのギャップがものスゴい作品群。作品?
アートの裾野は広大だ。広大過ぎ…。
こちらの展示も物量が多いのでひとつひとつ見ていくとまあまあ時間掛かります。建物も見ちゃうと更にね。
第三会場は旧第一銀行から更に徒歩5分ほどにある「BunKART KAIKO」。
1926年に復元された帝蚕倉庫を横浜市の「創造都市構想」によって複合施設として再開発された建物の1階にあります。
こちらの作品数は少なめでしたが、なかなか面白い展示でした。ペッパーくんと目が合うとずっと目を離さず追ってくるのが少し怖かったです。
「旧第一銀行横浜支店」や「BunKART KAIKO」など個人的に普段あまり行く事の無い施設に脚を運ばせてくれて、地元の再発見をさせてくれるのもトリエンナーレの魅力のひとつだと思います。
馬車道駅構内にも作品展示が。この他にも無料で見られるトリエンナーレの作品が各所に多数あるんですが、体力の限界もあり今回は有料会場をメインに見ていきました。
今回のトリエンナーレ、個人的には楽しかったんですがSNS等の評判を見てると賛否両論あるようです。政治的メッセージの強い作品が多く押し付けと取るヒトもいるようです。
まぁ捉え方がヒトそれぞれなのもアートの面白いところなのかも知れませんけどね。