名古屋港から鳥羽に移動してからの翌日。この日も朝から晴天で非常に気分いいです。
前日の夜、チェックしていた鳥羽のごはん屋さんがまさかの早店じまいで夕食がコンビニ弁当になるというモヤモヤも、この青空で帳消しですちきしょう。
ホテルから鳥羽水族館まで徒歩20分ほど。気持ちいいのでゆっくり歩いていきます。
佐田浜東公園を通って海沿いをぶらぶら。快晴の海沿いを朝から散歩とか贅沢感ある。
北海道が天気いまいちだったので、何となくここで仇が取れた気分です。仇が何か分かりませんが。
当初は鳥羽湾巡りも考えてましたが、鳥羽水族館が疎かになるのを懸念した結果今回は見送りました。
そしてこの判断は正しかった事をあとで思い知ります。
ミキモト真珠島とかイルカ島とかちょっと魅力ではあったんですがね。今回は通過です。
てことで鳥羽駅からは徒歩10分、念願の鳥羽水族館に到着。ここも是非来てみたかった水族館です。
名古屋港も大きかったですが、こちらも国内最大級として名を馳せる超メジャー水族館です。
エントランスはクリスマス気分。セミクジラかな?若干強引にコスプレさせられてます。
んで、鳥羽水はエントランスから大水槽をかましてきます。
水槽の奥に四角い部屋が見えるという予告的ワクワク感。
こっちは隣りのステキ水槽。まだ本展示が始まってません。
鳥羽水は横に長い水族館です。1.5㎞あるメインストリートを軸に12のゾーンに分かれ順路はありません。これだけ大きな水族館で順路が無いというのもなかなか特異なスタイルです。
12のゾーンは一応A~Lとアルファベットが振ってありますが、順路が無いのでいきなりDスタート。
エントランスの大水槽の奥に見えた四角い部屋的なモノがこの「コーラルリーフ・ダイビング」という空間。
大水槽内に突き出した出窓タイプの観覧ギャラリーです。水槽内に出窓で突入するという逆転の発想。
大水槽の中は人工のサンゴ礁になっていて、海面で波が砕ける演出がされています。凝ってる。
コブシメです。
コブシメ。
造りもんじゃねえかってくらいに真っ青なザリガニ。けっこうデカいです。テレビのリモコンぐらいある。
Cコーナー「古代の海」。古代魚関係や生きた化石関係の展示です。
ガー。
国内では初めてで唯一の公開となるパラオオウムガイ。わざわざパラオまで出向いて生態調査してきてるそうで、鳥羽水の堅実さが窺えます。しかしなんでしょうこの不思議感、独特感。そして浮遊感。
水槽の横にオウムガイの誕生から成長までを紹介するパネルがあるんですが、途中のチビオウムガイがすごくカワイイ。ゆるキャラ的。
化石関係もちょっと展示されてたりしてイイ雰囲気を醸し出してます、Cコーナー。
Bコーナーは海獣類。手前のトドは剥製ね。
屋外にあるプールの海底面を屋内から見れます。トドやアザラシがグルグルしてます。
その奥には鳥羽水が所蔵する標本の展示室があります。こういうの、個人的にはポイント高い。
Aコーナーのアシカショーを屋上から。何故か屋上から見ていたのは私だけでした。遠いからか。
アシカショーの最中ですが、屋上からの眺望が素晴らしいのでそっちに気が向いてしまいます。
Eコーナーは熊野灘や伊勢湾など日本の海に住む生物の展示です。
こんな感じで仲良く並んでます。
ここにいるアオリイカがすごくキレイ。しばらく見とれていました。
この透明感がなんとも言えず美しい。イカってキレイな生き物なんだと改めて実感しました。
イカもいいんですが、ここでの目玉はなんと言っても“スナメリ”です。
スナメリも真っ白&しなやかでキレイです。「生スナメリ、初じゃん!」て現地で思ってましたが、以前下関の海響館でも見てました。そんなもんだオレの記憶力なんて。
飼育下での繁殖は鳥羽水が世界初だそうです。すごいぞ鳥羽水。
タカアシガニの下にカニ。
タカアシガニの上にサカナ。頼られてます。
鳥羽水のイセエビ水槽はスゴイ。イセエビ多すぎ。有難み無い。
この水槽もサカナ多すぎ。サメの卵とかも混ざってるし。
熱帯雨林気候の生き物を紹介するFコーナー。
カピバラがいます。この佇まい。
佇まい。
Fコーナーの目玉、アフリカマナティーです。生マナティは本当に初めて見ました。デカい。丸い。可愛い。
前脚で歩くように水槽底移動したり、前脚で岩を蹴って浮上したり、意外に起用に前脚を使うんですね。実物を見て初めて知りました。
マナティの国内飼育はいくつかの水族館であるみたいですが、アフリカマナティは鳥羽水のみとか。
ピラルクや大ナマズなどが泳ぐ「アマゾンの魚たち」という大水槽。鳥羽も大水槽多め。
「奇跡の森」と名付けられたGコーナーは爬虫類や両生類がメイン。温室になっています。
水族館での飼育は日本ではここだけというスナドリネコ。国内ではあと二ヵ所の動物園にしかいないそうで、この子もかなりレアです。
水辺の狩りに特化したネコで水掻きをもっているそうですが、見た時はずっとこんな感じで大人しかったのでネコ感強めでした。
身体のわりに大き目のウ○チ。
日本の河川の環境を再現したJコーナー「日本の川」。
川を含む水辺の環境を再現しているのでカモなんかも泳いでます。
屋上のLコーナー、「アクアプロムナード」へ。ペンギンやカワウソ、アシカやアザラシ、セイウチなど魚以外の生き物がけっこうギッシリいます。あと若干ケモノの匂いアリ。仕方ない。
アメリカビーバーなんかもいます。
目が合ってオジサンうれしい。
セイウチのツララちゃん。女子です。あとでショーに出演するのでそれまで他を見てまわります。
アクアプロムナードの傍らにある「へんな生きもの研究所」。すごい興味ある。
足が85本あるタコ。且つては科博にも貸し出され天覧標本としても話題になった多足タコ標本です。
ちなみにその横には56本の多足タコ標本もあります。
うっわー、なにこれえげつな。
イイジマオキヤドカリが背負うヤドカリスナギンチャクでした。ヤドカリの巻貝に付着すると徐々に貝殻を溶かして成長し、やがてヤドカリはスナギンチャクを直接背負う状態になるそうで…。なんだろコワイ。
わー…、カオス。
カオスっ!
これはキレイなカオス。
イセエビの幼生「フィロゾーマ」。透明で2次元です。放射状に広がる8本の足先のヒレをパタパタさせてる姿が何となくドローンぽいです。ここで育ったイセエビがさっきの水槽に続々と放たれていくのでしょう。
一旦屋内に戻ってHコーナー「人魚の海」へ。
ここには国内で唯一、鳥羽水でしか見れないジュゴンがいます。生ジュゴンも初めて見ます。
マナティと体型は似てますがマナティよりも前脚が丸っこく海底を歩くような使い方はしないようです。
正直、今までマナティとジュゴンの違いについて真面目に考えた事が無かったんですが、同じ水族館で両方見る事で明確に違いがある事に気付きました。
体型の丸さは似てる。
マナティは団塊世代のオッサン感ありますが、ジュゴンは随分と優しい顔してます。人柄が滲み出てる。
鳥羽水にはイルカショーでお馴染みのバンドウイルカやカマイルカはいません。なのでイルカショーもありません。イロワケイルカはいますがショーはしません。
でも大丈夫。イルカ以外が必要以上に充実し過ぎてるのでも満腹感はハンパ無いです。
ちなみにイルカショーは近くのイルカ島で見る事ができます。ちょっと見たかった。
Iコーナー「極地の海」。バイカルアザラシの丸味と落ち着き。
セイウチショーの時間が近いので、再び屋上のアクアプロムナードへ。
メスのセイウチ「ツララちゃん」、スタンバイ中。
少し待ってる間に会場は満員に。そしていよいよ「セイウチパフォーマンス笑(ショー)」スタート。
サンタの衣装で登場のツララちゃん。でもパフォーマンスの邪魔なのですぐに脱がされます。
ショーの会場は柵はあるもののステージは無いのでかなりの至近距離でツララちゃんを見れます。同時にツララちゃんの体臭もダイレクトに香ってきます。ショーではこの「香り」について注意喚起しつつもネタとして使うという巧みな構成になってます。
確かにそこそこの香りですが、動物園慣れしてればそうでもない。ショー自体面白いので後々気にならなくなります。ツララちゃん可愛いし。
ショーが終了し水槽に戻るまでが流れになってます。ツララちゃんお疲れ様。
そんな感じで鳥羽水族館も非常に面白かったです。名古屋港に並ぶ巨大水族館なんですが随所に垣間見える手作り感やローカル感に名古屋港との違いがあって、どちらも想像以上に楽しめました。
当初は鳥羽湾めぐりやイルカ島も予定に入れてましたが、これは水族館のみにして大正解。順路が無い分もう一回ジュゴン見に行こうとかそういう気が起きるので結果的に館内をグルグルしだします。
もう完全に1日コース。鳥羽湾めぐりやイルカ島、ミキモト真珠島も楽しむにはもう一泊くらい必要です。
「鳥羽水族館」公式HP
http://www.aquarium.co.jp/index.php
今回、名古屋港水族館と鳥羽水族館を二日かけてハシゴしましたが、どちらも巨大水族館ということで取り敢えず見所が多すぎました。水族館好きであれば絶対に押さえておきたい2館だと言えます。
それぞれにメジャー水族館ですが特色がハッキリしていて面白い。水族館も相当奥が深いです。
今回の2館は水族館周辺も観光スポットとしてそれぞれ整備されている所です。「水族館メインで時間があればその周辺も」なんて考えてましたが、それどころのボリュームではなかった。それぞれに泊りで来てもよかったし、そうでないとそれぞれを堪能は出来ないな、とういうのが実感でした。
まあ、なんにしても2日間ともいい天気で楽しかったので取り敢えずは問題ナシ。またゆっくり来てみたい2館でした。