いよいよ撮影が始まったドキュメンタリー制作。
 

 

今日は進捗確認ということで、各グループの撮影素材をチェックしました。
 

 

今回のメインになるインタビューを観たのですが……これが、かなり苦しい……
 

 

インタビュアーが「レポーター」になってしまっているものが多々あるのです。
 

 

インタビューの主役はあくまでも取材対象です。
 

 

インタビュアーは話を引き出す役であって、その姿は必要なく、問いかけも最小限でなければなりません。(編集段階でインタビュアーが質問しているところはカットしますから)
 

 

それがどうもインタビュアーの存在が強いのです。
 

 

話を聞くにしても「それって、○○○ということですよね?」と質問してしまう。
 

 

そう聞かれると取材対象は「そうですね」「はい」としか答えようがなく、肝心のお話が出てきません。
 

 

学生としてはインタビューをした達成感はあるのですが、インタビュー素材としては使えるところがごくわずかです。
 

 

練習の時に、インタビュアーは「相づちは声に出さずうなずくだけ」と指導したのに、相づちはおろか、対話になっていたり……


私はこの一因は、YouTubeの「○○さんに聞いてみた~」という一つの定型にある気がしています。
 

 

主人公が自分(作り手)なんですね。だから自分の存在が大きい。

 

 

場合によっては取材対象とイーブンになっていたり。
 

 

それ(YouTube)とこれ(ドキュメンタリー映像)とはそもそも別のものだという認識を強く持たせるべきだと、今日はすごく学びました。

 

本日はAfterEffects(以下AE)の3Dレイヤー機能

 

 

AEは3Dも使えます(限定的)

 

 

3Dといってもオブジェクトは基本ペラペラの2Dです

 

 

空間が3Dになるという感じですね

 

 

まず2Dのみで奥行きを感じさせるのは結構難しいのですが

 

 

3Dレイヤー機能を使用すれば簡単に奥行きを感じさせることができます

 

 

奥行きを感じると迫力が出ます

 

 

もちろんカメラ使えます

 

 

カメラを動かせば空間に配置した全てのオブジェクトが連動して動きます

 

 

コツは基本1ノードカメラで自分がカメラを持っているイメージで動かします

 

 

そしてライトも使えます

 

 

アンビエント、並行、ポイント、スポットの4種類です

 

 

コツはアンビエントライトを必ず使用すること

 

 

アンビエントライトは全体を均等に照らす光です

 

 

うっすらと弱めに照らしてあげることで空間全体を感じさせます

 

 

3Dレイヤー機能はクオリティを上げるのにとてもオススメなのでぜひ覚えて使っていきましょう!

ドキュメンタリー課題をスタートしたのが8/22。
 

 

取材交渉を始めて1ヶ月半、ようやく全4グループの取材先が以下に決定しました!


・BAR
 

・アクアショップ
 

・駄菓子屋
 

・ボクシングジム


改めて、今回のテーマは……


『2024年の東京』
 

 

「東京にある「ひとつの現場(店舗、会社など)」にカメラを据え、そこで起きる様々な人間模様を計24時間にわたり定点観測する。

 

 

その現場の「オーナー」と偶然出会った人たちの話に耳を傾け、“2024年”という時代を切り取る」


どの取材先もバラエティに富んでてなかなか面白そうだと思いませんか?


いろいろ取材候補を見つけて交渉しては断られ、心が折れることも多々あったと思います。
 

 

それでも全グループがちゃんと許可を得られたのは立派なことですね!


早いグループはもう撮影が始まっています。
 

 

面白くなるのはここからです。
 

 

ドキュメンタリーは撮れば撮るほど、つなげばつなぐほど面白くなるものです。
 

 

年末の発表会、どうかご期待ください!

人が話しているところにテロップをつけることをコメントフォローといいます。
 

 

90年代のバラエティ番組から始まったといわれていますが最近では、話しているすべての言葉にテロップをつけるのが標準化していますね。残念ながら。
 

 

私は反対です。
 

 

確かに情報を伝える映像であれば必要ですが、ドキュメンタリーでそれをやると、誰も表情なんて観なくなります。

 

 

間や行間、情感を味わえなくなります。もはやそれは映像表現ではないと思うんですね。


 

 

さて、学生にインタビューの練習をさせました。
 

 

編集した映像を確認したところ、それを口酸っぱくいったのにみんな当たり前のようにテロップをつけてきました。
 

 

完全に毒されています。しかも何の悪意もなくすり込まれているというか……


もう一度背景を話して、具体例を示して、作業のやり直しをさせました。


私が常に思っているのは表現の多様性です。
 

 

目的によっていろんな映像があることが健康な状態だと思うのです。
 

 

すべての映像がSNS動画のまねごとになるのは文化の破壊につながる!

 

 

と、警鐘を鳴らしています。

 

 

ドキュメンタリー課題、みんな頑張ってます!

 


が、案の定、学生の取材交渉は難航しています……
 

 

しょうがないんです、突き詰めれば、先方には特にメリットもなく、頼るべきは善意ですから……
 

 

交渉についていろんなコツを教えていますが、今日伝えたのは、「一人でやって」はダメと言うことです。
 

 

対面で交渉する、メールを送る、いろんな場面がありますが、必ず複数でやるべきです。
 

 

一人だと、客観性がありませんから、後で「言った言わない」が起こりやすいんですよね。
 

 

もちろん精神的な安心もあります。
 

 

これは取材に限らず、外部交渉ではこれを鉄則にしてもらいたいですね。


そんな中ですが、取材OKが出たグループもあります。
 

 

最終的なスケジュール調整に行くと言ってたので、もし出来うる状況だったら、少しでもいいからスマホで撮影をしてくるのがいいとアドバイスしました。
 

 

ドキュメンタリーは多少撮影が雑でも、臨場感の名の元で、リアリティのある映像として成立します。
 

 

また、お互いに緊張でガチガチの雰囲気もまた臨場感になるものです。

 

まだまだ先は長いですが、少しずつ着実に進めていきましょう!