No.0122 ポップこそがすべて。『Around The POP-ART World』。 | 『アデュー・ロマンティーク』~恋とか、音楽とか、映画とか、アートとか、LIFEとか~

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僕が過去と現在、ロマンティークと感じた(これから感じることも)恋や音楽、映画、アートのいろいろなことを書いていきます。

こんにちは。僕のブログ【アデュー・ロマンティーク】へようこそ。
 
随分前にアンディ・ウォーホルについての記事を書いたことがあって。僕にとってウォーホルは、いい意味でも、悪い意味でもアイドルだし、僕の中では現在進行形で常に気になる存在なのである。そういうことで、今回はウォーホルが世界に広めた(ことになっている)ポップ・アートのこと、語ります。
 
まず、ポップ・アートとは?ということだけど、1950年代にウォーホルがまだ世の中に出ていない頃(デパートの仕事でパンプスや天使のイラストを描いていた頃)、すでにポップ・アートへと繋がる動きが始まっていた。それはジャスパー・ジョーンズとロバート・ラウシェンバーグという2人のアーティストの作品から始まる動き。さらに遡ると、ポップ・アートは実は1910年代に起こったDADA(ism)の精神性を受け継いでいて、事実、ジャスパー・ジョーンズやラウシェンバーグは「ネオ・ダダ」と呼ばれた。芸術史的には、ほとんど自滅したかのようなDADAの後を継いだのはシュルレアリスムであったが、異なる流れの中でDADAの誕生から40年後のニューヨークからDADAは再び動き始め、ニューヨークとロンドンを中心としたイギリスからDADAの精神性を受け継いだポップ・アートが誕生したのであった。
 
DADAは意味を持たない、或いは、とても性急で過激な芸術運動であったが、1950年代の中盤には大量消費社会やTVを中心とした新しいメディアの時代が到来し、そういった時代の動きを背景にしてDADAに新しい意味を与えて再構築したものが、ネオダダであり、ポップ・アートだったのでは、と考えている。
 
それでは。明確な定義や思想を持たないポップ・アートを分かり易くするために、いくつかのキーワードを並べてみよう。例えば「都市」、「大量生産」と「大量消費」、「カラフル」、「アメリカンコミック」、「ヒーロー」、「SEXY」、「儚さ」、「退屈」、「記号化」、「死」などなど。そう。ポップ・アートは、ジャスパー・ジョーンズやラウシェンバーグらがDADAの精神と芸術的な思考を受け継ぎながら、間もなくして、そのようなキーワードのもと、ウォーホルとロイ・リキテンスタインによって意味のないアートに意味を与えられることになるのであった。
 
但し。ポップ・アートはグループ的な、組織での動きではないため、恐らくはポップアート自体の解釈も、作品の表現も、それぞれのアーティストで異なっていたのではないかと思う。
 
とりあえず。ポップ・アートを大きく俯瞰するために。さまざまなポップ・アートのアーティストとその作品を紹介していく。

 

!!1954年にジャスパー・ジョーンズが、アメリカの国旗を作品にすることがアートになる、ということを考えついたその瞬間から、ポップ・アートが始まったのだと思う。これは国旗の3枚重ねバージョン。
!!この作品はヨゼフ・ボイスに影響を与えている。
!!ネオ・ダダのロバート・ラウシェンバーグ。この人の作品の流れはひじょうに多彩で立体的な感じがして、僕はすごく好きだ。
 
 
!!ブリティッシュ・ポップの先駆者であるリチャード・ハミルトンは、ビートルズの2枚組アルバム、通称「ホワイトアルバム」の、あの真っ白なデザインに同色の真っ白な「THE BEATLES」というエンボス加工を浮かび上がらせるアイデアを生み出した。
 
!!ロバート・インディアナ【Robert Indiana】(1928~)。もともとグラフィック・デザイナーであったことが、その作品に繋がっているのだと思う。ウォーホルにとってのPOPは$マークだったが、POPなものをPOPの象徴として記号化するために、POPアーティストたちはPOPを象徴する「言葉」を誰よりも先に探し当てなければならなかったのだ。
 
 
!!ジグマー・ポルケ【Sigmar Polke】(1941~)はドイツのアーティスト。純粋にはポップ・アートの流れには入らないかもしれないが、1963年にゲルハルト・リヒターらと立ち上げた「資本主義リアリスム」は、明らかにポップ・アートに影響を受けた(さらに独自のオリジナリティを生みだそうとした)芸術運動であった。そして。僕はこのジグマー・ポルケのように、作品と作品にあまり脈絡がなく、その想像力について、理解することができないアーティストにとても魅力を感じてしまうのであった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

!!まるで。みうらじゅんの漫画「見苦しいほど愛されたい」じゃないか。

 
!!ロバート・B・キタイ【Robert.B kitaj】はアメリカのポップ・アート・シーンから僅かに遅れて登場する、「ブリティッシュ・ポップ」を代表する作家。その作風は同じく「ブリティッシュ・ポップ」のホックニーの作品と反応し合っている。

 
 
 

 
!!これは池田満寿夫の作品に近いような気がするな。
 
 
!!アレックス・カッツ【Alex Katz】(1927~)は1950年代の半ばから活動し、60年代以降、ポップアートに参加した。時代を感じさせないキレのいい作品だな、と思う。
 
 
!!現在進行のポップ・アート、マリーナ・カポスの作品を。観ての通りアレックス・カッツの流れなのかな、と思う。
 
 
 
 
!!とても聡明で軽やかな感じがするマリーナ・カポス。
 
今回、『Around The POP-ART World』なんていう強気のタイトルを付けた割には、メインのアーティストである、ウォーホルやロイ・リキテンスタイン。ジェームズ・ローゼンクウェスト、トム・ウェッセルマン、
デヴィッド・ホックニーもエドゥアルド・パオロッツィ、アレン・ジョーンズの作品も紹介できていない(ウォーホルとホックニーは僕の過去ブログで紹介している)。でも、それでいいのだ。こんな複雑かつ壮大なポップ・アートの、ワールドのすべてをこの1回のブログ記事だけで語ろうなんて、もともと無理な話なのだから。今回はDADAとポップ・アートとの関係性を少しと、ポップ・アートについては脇道から攻めてみた、というところだ。
個人的には。ポップ・アートは現在においても、ますます重要な芸術思考になっていくと思っているので、改めて、違う切り口から特集したいと考えている。
 
それでは。アデュー・ロマンティークニコ
 
 
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アンディ・ウォーホルの名言をデザインした『SO WHAT?【それがどうした?】』T-shirt。

アンドレ・ブルトン、フィリップ・スーポー、トリスタン・ツァラ、ポール・エリュアール…。
初期のシュルレアリストの名前をずらーっと並べた『シュルレアリスム宣言』T-shirtsも。

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