関ヶ原の時の事。
黒田如水は豊前の中津城を守っていたが、9月には9千余りの兵を率いて、
諸方の城を次々と攻め落とした。
これに九州各地の牢人、次々と集まりその勢いは止まる所を知らず、
九州一円は、如水の覇権に収まるかと思われた。
が、その時、嫡子長政からの使いが来た。
『関ヶ原にて西軍敗北。三成は行方知れず。
秀秋が長政の謀にて裏切りいたしましたので、
戦は一日のうちに決着いたしました。』
これを読んで如水、躍り上がるほど怒り狂った!
「なんと言う、うつけ果てたる甲斐守かな!
これほどの馬鹿だったとは思いもよらなかった!
天下分け目の戦とは、ゆるゆるとやってこそ良い物なのだ!
と言うか、集めた牢人どうするんだよ…。
日本一のうつけの名を、一人で背負っているのが長政だ!」
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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