黒田如水、長政親子が、豊前にて、城井鎮房による豊前一揆と戦っていた頃の事。
黒田美作は、その幼名を「はつ」と言い、長政の寵童であった。
さて、ある時、黒田軍は城井方を攻めたが逆襲を受け、総軍退却となった。
この退却の時、はつは一人残り、敵と槍を合わせたと言うことで、
長政は、
「それはたいへん奇特な事だ!」
と、大いに喜んだそうだ。
ところがそれを聞いた後藤又兵衛、
「おいおい、はつの槍の柄の長さは、十一里八丁はあるらしいぜ?」と、
おおいに陰口を叩いた、との事である。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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