窃盗犯☆ | げむおた街道をゆく

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ある時、黒田如水の中間のうちに、窃盗をしたものが出た。
物頭は如水に報告し、

「そ奴はこれこれの盗みを致しましたので、現在拘束しております。
ご成敗なされて然るべきと考えます。」
と申し上げた。如水これを聞いて、

「首を斬るなど必要のないことだ。早々に我が領地から追放せよ。」

しかし物頭この如水の言葉に、
「いえいえ、あやつの窃盗は度々のことなのです。

なので今回はぜひとも、頚を刎ねられるべきです!」
あくまで斬首の許可を求めた。
 

如水、これに、
「それこそ好都合!度々盗みをするのなら、

よくよく盗人に生まれついた者なのだろう。
急いで追放せよ。追放先でもきっと盗みをするだろう。

その時、追放先でそいつが仕えた主人に、
頚を斬らせればよいではないか。

だいたいこうなったのはお前の責任でもあるぞ?

度々盗みをすると言うことを知っていたのなら、
どうして今まで放置していた?

一度だけでも処分の判断があってしかるねきだ。」

と、したたかに叱りつけたという。
そんな、黒田如水さん窃盗犯の斬首を嫌う、というおはなし。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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