水練☆ | げむおた街道をゆく

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黒田如水は、常にこのように言っていた。
「奉公人は、身分の高下に関わらず、水練を心得ておきたいものだ。」と。

さてそんな如水、夏になると城下に流れる大川に行き、

その両岸に大綱をひかせ、自身は跛の足ながら尻からげにし、

綱を伝ってそこを往復。

 

深い淵の箇所では泳ぎ、彼と共に泳ぐものには、
「良き心がけである。」
と褒めたという。

これは若者たちに水練を習わせたい、

という如水の思いからのものであったが、

しかし如水は、決して家臣たちに、

「水練を習え。」

とは言わなかった。

 

ではどうしたか?

如水はしばしば、深い淵を隔てた対岸に居る者に突然に、

「誰々をこちらに来させるように!」

と呼ばせ、
泳がないものが、迷惑するように申し付けた。
(誰々を呼べとて、急に呼ばせ、泳がざる者、迷惑仕る様に申付く)

如水は、夏の間、そんな川狩を、4、5日に、1度はやっていたそうである。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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