松永久秀の武辺者論☆ | げむおた街道をゆく

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ある時、黒田如水が、息子長政にこんな事を語った。

「織田信長公が、松永弾正殿に、『武辺者とはどういう者を言うのか。』

とお尋ねになったことがあった。
この時、弾正殿は、

『そういう者は二種類あります。
まず、一番槍、一番乗りをすべしと心がけ、上に対し非常に目立つ者達。これが一種類。
そしてもう一種類は、そう言う目立つ者達に隠れ上からは見えにくい、

真に役に立つ殊の外慎み深き者達です。

私も家中に、一番槍、一番乗りを心掛ける者、12、3人は持っています。
ですが一番槍の者が敵に槍を突きつけているとき、彼らの後ろにまわり、

槍の石突(槍の底部)を才槌(小形の木槌)を持って打ち込むと言うような者は、

5人、3人も持っておりません』

筑前(長政)よ、この如水は世間にその才能が目立つ、前者のタイプである。
一方そなたは才槌で石突を打ち込む立場を覚悟している者だ。

ただし、それ一辺倒では総大将としては気配りが足りない。
大将軍、名将と呼ばれるには、

状況状況で機転を利かせることこそ必要なことであるぞ。」
 

『才槌で石突を打ち込む者』というのは、

先手が拡大した戦線を確保することを心掛ける者、ということだろうか?

それにしても如水さん、長政を褒めているようで、

あれだけ前線で一番槍をやりたがってる人に、
「俺はスタータイプだけどお前はどうしたって裏方タイプだなあ。」

と、盛大に全否定している感じがいかにもこの親子である。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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