使い古した皮の足袋☆ | げむおた街道をゆく

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黒田如水は、ある時、使い古した皮の足袋を家臣に与えた。

「水でよく洗い、生干しにして酒をかける。

そして足にはめて干すんだ。そうすれば、まだまだ使えるぞ。」

「はあ…じゃあ頂きます」

「五文な」

「えっ!?」

後日、如水はその家臣が新品のような足袋をはいているのを見た。

「おい、その足袋ってこの前あげたやつか?まるで新品だな。」

「「買った」足袋です。殿の仰る通りにすると新品のようになりました。」

「ふ~ん…。なあ、それ返せ」

「は?嫌ですよ。酒とかわざわざ買ったんですよ。五十文なら売ります。」

「五十文!?五文で売ったんだぞ!」

「しかし近頃は物価が高いですからなあ。」

「あっそ。じゃあいいよ、そんなもんいらねーし。」

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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