小田原討伐が始まり、
秀吉は京を経って東海道を下っていた。
そして、途中遠州の汐見坂という土地に到着した。
ここで秀吉は、ある話を思い出していた。
「そういえば、昔の駿河守護であられた今川義忠公(今川義元のお祖父さん)は、
確かこの土地らへんで土民に殺されてしまわれたんだったかな。
そんな話を聞いたことがあるぞ。
貴人を手にかけるとは土民の癖にけしからんことだ。」
秀吉はそんなけしからん先祖を持つこの土地の者を罰するために、
土地の男五十人余りの首をはねさせた。
そしてその首を見せしめのために並ばせると、
再び小田原に向けて進軍を開始したという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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