長浜城時代の側室に、夭折した一児ができた以外、
まったく子のできぬ秀吉であったが、
茶々についに懐妊の兆しが見えた。
浮かれた秀吉は、壮麗な淀城をたて彼女にあたえたため、
茶々は淀の方と呼ばれるようになる。
のだが…この懐妊はやはりあやしい。早速口さがない都人は、
「あやしいよ。」
と、落首を聚楽第に張り出す。
前田玄以が見つけ、素早くはがして捨てたものの、
どういうわけか秀吉はこれを知ってしまった!
秀吉は激怒して、その結果…。
警備員十七名処分、うち十名は耳をそがれ二日間逆さ磔にされてから処刑。
残りは軽くて斬首と重くて引き回しのうえ磔。
事件関係者が逃げ込んだ大坂本願寺に奉行が手入れ。
逃亡者は殺害され寺から秀吉の手にわたる。
天満森で六十三人、大坂周辺で五十人が捕らわれ、六条河原で処刑。
殺されたのは事件とは無関係のもので、下は七歳、上は八十。
運悪く通りがかっただけの行商人も。
老若男女、無罪有罪も問わずに殺す。
秀吉は景気づけとばかりにこのあと、
金配りをするもそれも民の血税をしぼりとったもの。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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