徳川家康が、大切にしていた駿馬がいた。
ある時、家康はその実力を試してやろうと、
馬に重荷を負わせて富士山を登らせた。
すると馬は少しも疲れる様子がなかったので、
家康は、
この馬を「富士の道芝」と名付けて寵愛した。
しかし道芝は、かなりの暴れ馬で、誰も手懐けることができなかった。
そこで小早川秀秋の旧臣で、精騎と名高い村上吉正を乗せてみると、
難なく乗りこなしたので、
感じ入った家康は、吉正に道芝を預け飼わせた。
家康は、後に吉正が道芝を返した時、馬具を与え、その労を賞したという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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