駆け込み者が来た本多忠勝☆ | げむおた街道をゆく

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徳川家康の直参旗本が、同僚を斬り殺して逃げ、本多忠勝の屋敷に駆け込んだ。
 

これを家康みずからが走って追いかけ、忠勝屋敷の門前まで来ると、
「ただ今駆け込んだ者を、すぐに渡せ!」

と騒ぎ立てた。

屋敷から出て来た忠勝は、
「お越しいただき申し訳ござらん。

殿の御意とあらば、何で駆け込み者を隠しましょう。
とは言え、ご自身の出馬とあらば事が大きくなり、他への聞こえもあり申す。
ここは早々にお帰り下され。」

と、家康をなだめた。

しかし家康は、

「どうでも良いわい。とにかく、かの者を出さねば帰らんぞ!」
と言って、屋敷の門の敷居に座り込んでしまった。
 

ここに至っては仕方なく、

忠勝は駆け込み者の首をはね、家康に渡した。

のちに家康は、語った。
「駆け込み者は保護すべきであるのに、あっさり出すとは。

忠勝に似合わぬ処置である。
酒井備後(忠利、酒井忠勝父)ならば出さなかっただろうに。」

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ どうする家康・異聞、目次

 

 

 

 

 

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