鷹に鶴を取らせる心☆ | げむおた街道をゆく

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本多正信の一族に、本多加信という人が居た。

彼の物語に、ある時、権現様(徳川家康)の御前に、

あん信という唐人が招かれ、家康はこの唐人に、
唐船の事を詳しく尋ねた。

 

そしてその後、このように言われた。
 

「日本船が、唐船と戦うときは、

鷹に鶴を取らせる心が無ければ勝利することは出来ない。
 

例えば、千町の田地に鶴が多く有る時、

これを取るために逸物の鷹を千羽求めても、

鷹師が下手なら鶴を取ることなど出来ない。

鷹師が上手ならば、予めそのための訓練を行い、

また当日の天気と風と距離を考え、

息を合わせ調子を合する時は、

たとえ一羽であっても鶴を取ること疑いない。
 

進物の鷹が、どれほど心剛だとしても、

その鷹の資質だけでは鶴を取ることは出来ないのだ。

唐船と日本船は、この鶴と鷹のようなものだ。

日本船がどれだけ心剛だとしても、

それだけでは彼に勝つことは難しい。

 

将が、予め、その戦いを想定していることが、必要なのだ。」

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ どうする家康・異聞、目次

 

 

 

 

 

ごきげんよう!