家康の叱り方☆ | げむおた街道をゆく

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家康が、駿河に滞在していた折のこと。
 

ある夜、ふと表に出ると、夜番の者が、一人しかいないことを発見した。

「他の者はどうしたのだ?」

と聞くと、

 

一人残った当番は、

「そ、それが、相撲見物に…。」

と、恐る恐る言上した。

さあ家康は、これに怒った。

相撲を見に行った連中ではなく、残った男の方に。

「何でお前は、一人残っておるのだ!」

これに、この男は混乱した。

当然である。

こっちは言いつけを守っているのだ。

「腑抜けか! 臆病か!? 罰を受けるのが怖くて、それで残ったのか?」

実は夜番の者たち、毎夜残る当番を決めて、

それ以外の者たちは遊びに出かけていたのである。
ところがこれ以降、

「残ったものは臆病者。」

という事になり、

誰も、

「自分が残る。」

とは言い出さなくなった。
 

だからといって全員出て行くわけにも行かず、

自然、夜遊びに行くこともなくなった。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ どうする家康・異聞、目次

 

 

 

 

 

ごきげんよう!