家康の隠居所☆ | げむおた街道をゆく

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大坂夏の陣も終わり、家康はいよいよ完全な隠居を決めた。
 

そこで、かねてより目をつけていた土地に、隠居所を作ろうとし、

その設計を藤堂高虎に頼んだ。
 

ところが高虎は、渋い顔をしている。

「何か思うところでもあるのか?」
と、家康が尋ねると、

「は…、大御所様の隠居所を設計するのは良いのですが、

これはいつ造られるおつもりで?」
 

「?、勿論設計図が出来次第、造るつもりだが…。」

「幕府は先の大坂の陣が終わった時、諸大名を休ませるために、

5年間の賦役の停止を宣言しました。
 

大御所様は、ご自分の手の者だけで、この建築をなさるおつもりでしょうが、

それでも諸大名は、お手伝いを申し込んでくることは間違いありませんし、

中には勝手に、工事に参加するものも出て来るでしょう。
これは幕府の宣言への違反になりますが、

幕府も大御所さまの事として処分も出来ません。
それでは幕府の威令は…。」

「わかったわかった、皆まで言うな。」

こうして、家康は隠居所の建設をあきらめたという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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