関東に転封された家康は、
江戸発展の第一歩として家臣団の屋敷を築造し始めた。
関東平野のあまりの大きさに、家康は気が大きくなっていたのか、
はたまた恵まれない湿地帯に匙を投げたやけくそな行為か、
その日の鷹狩の成果が良かったのかはわからないが、
ふと家臣の一人に、
「おまえ、馬で走った分の土地を屋敷にしてやる。」
なんてことを言い出した。
飛んでいった、ちり紙を拾って使う人間とは思えない。
「本当ですか! ありがとうございます!」
この家臣も家臣で、遠慮無く馬を走らせた。
後日、家康に、
「約束ですよね?」
と言って、走った分の広大な土地を屋敷としてもらった。
その家臣は、青山忠成。
そして、かれが馬を走らせ屋敷を拝領した地こそ、現在の東京都青山である。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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