太閤秀吉が坂本の古城跡へ鷹狩りに赴いた。
家康や利家はじめ、大名が軒並み参加した。
そのとき、平塚という者が鳥を手づかみにして、秀吉はたいそう機嫌がよかった。
すると、にわかに雨が降り出し、坂本に移動した。
みなが馬でお供したが、家康は油道服(水をはじく服)を着ていたが、
風で服がばたばたして音がにぎやかに立ったため、
馬が驚いて落馬したようだった。
その夜のお話で、秀吉は、
「家康に似合わぬ濡れようである。大事な油道服を着ていても、それではねえ。」
と仰せられた。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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