上杉謙信が、関東管領に就任した時のお話。
管領就任式を無事済ませた晩、謙信の枕元に、平将門の亡霊が現れた。
将門は、謙信に言った。
『その方、少々の武辺に奢り、誰の断りをもって関東の霸者を名乗るか。』
『余は新皇・平将門なり。関八州は渡さぬ。』
これに謙信、
「余は都におわす日本国天皇の勅命を受けて、関東の逆賊を討ち平らげよ、
と天子からお言葉を戴いておる。」
『・・・。』
「畏れ多くも新皇を語り、朝廷を蔑ろにする貴様は許して置けん!」
『!』
謙信は叫ぶやいなや、将門の首を一刀両断にした。
将門は霧のように消えたという。
侍臣が書き残した書には、謙信の刀には、まだ生温かい黒い血が流れていたと言う。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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