田川、熊本の巻['18.5] その2 | 吉田の写真日記_鉄道旅行/小世界放浪

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5月1日、ゴールデンウィークなか日の平日、通勤・通学での運用を見に早朝の駅に佇みました。

 


筑豊境界の山並みに朝日が昇る頃、上り始発920Dが小倉に向けて駅を後にする。
'18.5.1田川伊田

 

地元の方にとっては何の変哲もない見慣れた光景なのでしょうが、
異郷の者にとってはキハが闊歩する様子は、何かノスタルジックな気持ちにさせられます。

時刻表ベースに手作りのダイヤは作成していたものの、編成数や回送含む運用は
未知の領域で、効率悪く原始的な方法ですが直接の見聞に頼ることになりました。

 

手作りの即席ダイヤグラム。これでも行動のベースにはなるもの。
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注目は採銅所6:32発田川後藤寺行き。採銅所は時刻表からも、小さな駅であることは容易に分かるので
この駅で列車が一晩停泊することは考えづらく、とすると小倉方面か、或いは田川後藤寺方面から
回送が設定されている、もしくは田川後藤寺5:50発上り始発が採銅所で分割折り返しなど、
いろいろなことが想像されます。


先ほど上り始発はキハ147(片運転台)2連なので、あれが分割されることはないかな、など
思っているうちに時刻表にない列車が近づく気配が。

 

田川後藤寺方面からキハ147、4両編成の回送が小倉方面に向かって行く。

 

これが恐らく採銅所6:32発923Dとなるのでしょう。

田川伊田で少し待つと、採銅所6:32発、田川伊田6:46発のキハ147 4連が下ってゆく
のに遭遇。予想通り先ほどの回送列車の車両でした。

 

田川伊田を後に田川後藤寺に向かう923D。先ほどの回送列車が採銅所で折り返し戻ってきた。

 

そして923Dは田川後藤寺で再び折り返し、6:58発の928D小倉行きとなるのです。
通勤通学時間帯の真っただ中を走る、日田彦山線営業列車として最長の4両編成で、
賄います。

 

再び田川伊田駅ホームに。
対面は平成筑豊鉄道の気動車を待つ生徒さん達で賑わってきました。
田川伊田駅は平成筑豊鉄道田川線、伊田線の2路線の起点駅。
可愛らしいラッピングの気動車が結構頻繁に行来します。

 

寅さん映画に出てくるホーム屋根の平成筑豊鉄道田川伊田駅を後にする単行気動車。

 

個人的な認識(思い出)なのですが、国鉄時代末期、筑豊地区にはもの凄い赤字ローカル線が、
点在していて、雑誌などで取り上げられ話題になっていた記憶があります。
赤字額全国トップ何位などでランク付けもされ、盲腸線と呼ばれるものもありました。

平成筑豊鉄道の路線(3路線)が、それに当てはまるかはちょっと調べなければ分からないのですが、
今見る限り、単行もしくは2両編成の気動車がそこそこの頻度で行来していて、
ホームには人影も多く、華やかな雰囲気すら感じられます。

 

生徒さんたちの待つホームに気動車が到着。

 

キハ40系列を追うのが今回の目的で、平成筑豊鉄道のことは意識していなかったのですが、
現地に来てみると、日田彦山線よりも運転頻度は高いようで、不図気づけばラッピング気動車が
走っていると言う感じで、ちょっと興味をそそられます。面白そうな路線です。

さて私も田川伊田から田川後藤寺に移動します。
ここでも最初に目に付いたのは、平成筑豊鉄道のラッピング単行気動車でした。

 

後藤寺線のキハ40と並んで田川後藤寺駅を後にする平成筑豊鉄道糸田線の単行気動車。

後藤寺線の線路は急な左カーブ、且つ急な下り勾配で視界から消える。
一方の平成筑豊鉄道糸田線と日田彦山線は大きく右にカーブする。
'18.5.1田川後藤寺

 

古い茶色い跨線端が田川後藤寺駅特徴の名物。木目が渋い光沢を放ち、レプリカのよう。

 

3番線に快速小倉行きが到着。唯一と言えば唯一の各停以外の異種列車。

 

長い時間佇んでいても飽きない駅ですが、晴れの日は今日だけ天気予報(明日は崩れる)
なので色々な場所を探索すべく、列車に乗り込みます。

 

池尻駅停車中の車窓より。午前中唯一の交換がこの駅で見られます。対向は934D。

'18.5.1池尻

 

後藤寺から先、添田までで列車交換する頻度はとても少なく、一日僅か2回です。
終点の一つ手前、西添田という駅に下りてみました。

 

新緑に覆われた駅。乗ってきた列車(927D)が添田で折り返し(938D)戻ってきた。
'18.5.1西添田

(ここをクリックすると動画に飛びます)

 

ネット地図等を参照し田畑が多く比較的開けた地形で丘に沿って線路がレイアウトされている気がしたので、
田畑の向こう新緑を背後に列車が走る姿をイメージして、この地に下りました。
が、そんなに簡単には行きませんよね。
とりあえず、歩いてみることに。

 

西添田-筑前川崎間のマップ。

 

 線路と、車が頻繁に走る県道が平行しているのは割り切り(仕方なし)と考えます。
 線路西方、小さな丘の新緑が眩しかった。が列車との組み合わせは時間切れに。
 線路東方は田畑が広がる。水張りを期待する気持ちも少しあったけれども、未だ時期的に早かった。
 れんげ草咲き広がる場所にめぐり合います。

 

れんげ草の広がる向こうを日田彦線気動車がのんびりと進む。地図の★印より撮影。
'18.5.1西添田-筑前川崎

(ここをクリックすると動画に飛びます)

 

西添田周辺の丘に沿った住宅地も緑眩しく、風薫る季節を感じます。

 

塀の向こうに欅の木。緑の色が最適な頃合。
'18.5.1西添田近く

 

西添田から一駅、終点の添田に向かいます。
本来なら久大本線のジャンクションである夜明まで通じている日田彦山線ですが、
未だ記憶に新しい'17年7月の九州北部豪雨で添田-夜明間が普通、未だ復旧の目処は立っていないという
状況で列車は添田での折り返しとなっています。添田から先はバス代行輸送となっています。

 

添田手前は築堤のカーブとなっている。田んぼに水張りの気配が。
'18.5.1西添田‐添田

 

田んぼに水が張られ、列車が水鏡となって進む。そんな情景を漠然と夢想していたのですが、
九州地区は水張りが遅いようで、まだまだ先のようでした。
唯一目にした光景で駅から早速歩いてみました。

 


夢想通りのロケーションとはいかなかったが、
岩石山を背後に緑豊かな築堤を行く日田彦山線気動車。地図の★印より撮影。
'18.5.1添田‐西添田

 

予報ではこれから(午後から)曇に覆われ雨が降る模様。明日は雨。
晴れているうちに訪問箇所を増やすべく、一本撮っただけで添田駅に戻り
再び小倉行き日田英彦山気動車に乗り込みます。

下りたのは香春と言う駅。これを「かわら」と読むのです。

 

下り列車と交換。
'18.5.1香春

 

小学校の横を通り線路際を。どこか適当な場所はないかと歩きました。

 

国道201号と国道322号は交通量が非常に多く、全体的には撮影場所を探すのには
難しいロケーション。


ここでもれんげ草咲き広がる田畑があり、綺麗さに暫し佇みました。

 

れんげ草と気動車。地図の★印より撮影。
'18.5.1香春‐採銅所

(ここをクリックすると動画に飛びます)

 

夕刻が近くなりお酒も恋しくなる時間帯、
雲行きが怪しくなり、明日は日差しが望めないことがはっきりしてきましたが、
早朝よりまる一日、沢山の場所に行くことができました。宿に戻り、
横丁に繰り出すことにしました。

今日は昨日(その一)添付の地図にもあります、和風の小居酒屋「我が家」という
店に入りました。
暫し現地の話題(国道で事故があったそう)などしながら適度に酔っ払いました。
カウンター5席位にこあがりがあるだけのこじんまりした店で、不思議な作りの
店だなと思っていたところ、小学校での工事を請け負う方もたまたま来られ、
カラオケが始まりました。三船敏郎だったかしら、凄い歌いこんでいる方でした。
店のママも歌い、自分も調子を合わせていたら、適度どころではなく、
大酔っ払いとなってしまいました。明日の天気が悪い(撮影には向かない)
ことも頭の片隅にあったからかもしれません。居酒屋というにはスナックだし、
スナックというには居酒屋だし、といった感じの店でした。

 

一夜明け5月の2日。
悲しいことに、昨夜は大酔っ払いにもかかわらず、目覚めは早く、
二日酔いの気持ち悪い感覚を抱きつつ、雨降る中とぼとぼと駅に向かい、
上り始発に乗り込みました。

 

向かうは採銅所。
ちょっと惹かれる名前の駅名ですが、この駅6:32始発の田川後藤寺行きの列車に興味
をそそられ訪れました。昨日田川伊田で見たとおり、回送列車が設定されていて、
採銅所で折り返し923Dとなります。雨の中、見に行くのでした

 

'18.5.2 採銅所

 

田川伊田側のトンネルが絵になり、そこで撮ることを念頭に周辺を歩いていたところ、
予想よりも早く回送列車が到着してしまいました。

 


4両編成の上り回送列車が1番ホームに到着。6:32発田川後藤寺行きとなる。

 

緑濃い山間の駅ですが、不思議なことに通勤通学の人たちがちらほら集まってきます。
後で知ったのですが、ホーム至近の緑の木々は桜の木。駅を覆うように植えられています。
花咲く頃はさぞ壮観な眺めになることでしょう。
やがて田川後藤寺で折り返してきたキハの4両編成が到着。

 

通勤通学の人々待つホームに小倉行き928Dが到着。
(ここをクリックすると動画に飛びます)


採銅所を後に小倉に向かう928D

 

日田彦山線の巻きはお終い。
田川後藤寺に戻り、後藤寺線、篠栗線で博多に抜け、鹿児島本線で熊本に向かいます。

 

田川_熊本編 その2 終り