ポルトガルの旅(ナザレ、オビドス、ロカ岬) | 鉄道で行く旅

鉄道で行く旅

鉄道旅行を中心としたブログ記事を投稿しています。

ポルトガルの旅の続きです。今回はナザレ、オビドス、ロカ岬です。(旅行5日目)

 

ナザレ

言い伝えによれば、4世紀にパレスチナ(現在のイスラエル)のナザレから一人の聖職者が聖母マリア像を持ち込んだことにちなんで町の名がついたということです。

ナザレは、銀の海岸(コスタ・デ・プラタ:ポルトガル西部の大西洋に沿うリスボンからポルトまでの海岸保養地全体を指します)に面したポルトガル屈指のリゾート地で、ポルトガル人をはじめヨーローパ各地から観光客が訪れます。

 

ノッサ セニョーラ ダ ナザレ教会です。

 

ノッサ セニョーラ ダ ナザレ教会は、ナザレの守護聖人を祭り、14世紀に創建されたものです。現在あるバロック様式の建物は17世紀に建造されました。

 

ポルトガルのナザレビーチです。

 

温暖な気候と自然が美しいナザレビーチには、ポルトガルで最も古い漁業の伝統が息づいています。

♪晴れた空の眩(まぶ)しさよ 天までとどけ ナザレの舟唄 天までとどけ 舟唄 

(門倉有希「ナザレの舟唄」からの引用です)

この「ナザレの舟唄(2001年 阿久悠が作詞)」はポルトガルのナザレを舞台にした楽曲でした。

 

街の建物が白壁と赤屋根に統一されており、美しい風景を醸し出していました。

 

オビドス

オビドスは、ポルトガルの七不思議のひとつで「谷間の真珠」あるいは「中世の箱庭」とも称される、古い街並みを残す、城壁に囲まれた美しい村です。人口は800人ほどしかいないのですが、ポルトガル旅行の白眉とされ、昼間は観光客で一杯です。小さな空間に凝縮された絵本のような村を散策して、中世の雰囲気を満喫することができます。

 

オビドスの村の玄関口にあたるポルタ・ダ・ヴィラ門に向かっています。ポルタ・ダ・ヴィラ門は1380年に完成した城門です。

 

ポルタ・ダ・ヴィラ門のアーチ上部に設置された礼拝所です。18世紀に建造されたアズレージョ(ポルトガルの装飾タイル)による聖書の場面が美しかったです。

 

ヨーロッパらしい石畳です。正面の建物は「聖マルティン礼拝堂」です。

 

オビドスのメインストリートであるディレイタ通りです。まるで中世の村のような、趣のある小路でした。石畳のデザインも秀逸でした。

 

オビドス城の城壁です。道幅は狭いです。

 

オビドス城には、手すりがなく、危険な場所が多かったです。

 

オビドス城の城壁の窓から見た風景です。スコットランドのエディンバラ城を思い出しました。

 

スコットランド1999年

(参考画像)スコットランドのエディンバラ城です。

Kevin_ERWさんからエディンバラ(スコットランド)に関するコメントをいただきましたので、関連記事へのリンクを入れておきます。

 

オビドス城の城壁に囲まれている村の建物です。

 

オビドス城の城壁外に3kmほど続いている水道橋です。これは、16世紀に造られたもので、ローマ時代の水道橋ではありません。

 

【オビドスで昼食をとりました。】

 

ロカ岬

ポルトガルはユーラシア大陸最西端に位置する「西の果ての国」です。そのポルトガルの中でも最西端にあるのがロカ岬(Cabo da Roca)です。

ロカ岬の地図です。この地図のとおりヨーロッパの最西端ではあるのですが、突出した地形の岬ではないため、最果て感はやや薄い感じがしました。

 

ロカ岬には1772年に建設された灯台があります。

 

建設後、250年たった今でも現役で活躍しているロカ岬の灯台です。

 

北緯38度47分、西経9度30分、高さ140mのところに位置しているロカ岬の「ヨーロッパ大陸最西端」のモニュメントです。このモニュメントはシントラ市役所が1979年に建てたものです。

 

(参考画像:イタリア・ローマの「真実の口」 2018年6月撮影)

このロカ岬のモニュメント付近には、ローマの「真実の口」の前のような、記念撮影者の行列ができていました。

 

ロカ岬の碑文に、16世紀のポルトガルの詩人「ルイス・デ・カモンイス」が詠んだ叙事詩「ウズ・ルジアダス」の一節「AQUI....... ONDE A TERRA SE ACABAR E O MAR COMECAR = 直訳:ここに陸が終わり(ここに地果て)、海が始まるところ」が刻まれていました。

その碑文の翻訳結果を見て、藤巻潤の「ポルトガルはヨーロッパの果て」の歌詞が脳裏に浮かびました。

♪ポルトガルはヨーロッパの果て そこから海の始まるところ ・・

この歌詞が、ポルトガルの詩人「カモンイス」の叙事詩「ウズ・ルジアダス」からの引用だったことを、初めて知った瞬間でした。

 

洋の東西を問わず、最果ての地は、人の心を揺さぶるものがあると思います。

 

「ユーラシア大陸最西端到達証明書(画像は表と裏です。有料・・・日本の御朱印のようなもの)」です。個人名の部分にはモザイクをかけています。

証明書(日本語の部分)

ポルトガル国シントラにあるロカ岬に到達されたことを証明します。ここは、ヨーロッパ大陸の最西端に位置し、「陸尽き、海はじまる」と詠われ、新世界を求め、未知の海へとカラベラ船(引用者注:三本マストで三角帆を装備した外洋航行可能な15世紀の帆船)を繰り出した航海者たちの信仰心と冒険魂が、今に尚、脈打つところです。

(つづく)