ご心配いただいたみなさま、今のところ私はコロナ感染していないようです。
どこにも異常がなく、ぜんぜん元気です!!
ダンナの「いっぱいウイルス排出期」もすぎたので、たぶんこのまま逃げ切れそう
よかったです~~~
で、表題の山崎ナオコーラさんの小説。
性別非公表のナオコーラさんの小説は、ずっと読んでみたかったんですよ。
そこで『あきらめる』というタイトルの最新作に挑戦。
あらすじはコチラ
「『あきらめる』って言葉、古語ではいい意味だったんですってね。『明らかにする』が語源らしいんです」
近所の川沿いを散歩するのが日課の早乙女雄大。
入院中の愛する人との残り少ない日々の過ごし方や、
ある告白をきっかけに家を出てしまった家族のこと、
あれこれと思い悩みながら歩いていると、親子風の二人組に出会う。
親に見える人は何やら思い詰めた表情で「自分の人生をあきらめたい」と言う…。
ふとしたきっかけで生まれた縁だったが、
やがて雄大は彼らと火星に移住し、「オリンポス山」に登ることを決意する…!?
「あきらめる」ことで自らを「あきらかにしていく」――
火星移住が身近になった、今よりほんの少し先のミライが舞台の新感覚ゆるSF小説。
・・・ううう~~ん。
ごめんなさい。
この小説、私の好みには合わなかった。
理屈っぽすぎて。
第1章で、72歳同士のおじいちゃんのBLが始まったときは、キタ~~~~~と思ったんですよ。
幼なじみで、両思いで、でも社会の目を気にして別れ(火星に行く時代なのに😱日本いつまで後進国なんだよ💢)、雄大くんは女性と愛のない結婚をし、岩井くんは独身を貫く。
ところが70過ぎて岩井くんが不治の病に冒され、雄大くんはヨメに頭を下げる。
「岩井のところに行かせてくれ」
うん、そこまではいい。
けどもこの雄大くん、自分がマイノリティなのにめっちゃ差別主義者なんだよね💦
娘に吐くセリフのほぼすべてが「はて?」なんだ。
それがもちろんこの小説の大事なポイント、「自分をあきらかにする」の実例のひとつになっていくわけなんだけど、それはよくわかるんだけど、なんていうか・・・生硬すぎる?ナマすぎる?ひねりがなさすぎる?
言いたいことをそのまんま出し過ぎている小説なので、私みたいに物語に酔いたい人には向かないんだな。
もちろん、ドキリとする指摘もたくさんあるんだよ。
世の中の人は、挨拶ができる子をイイコとして認定していて、挨拶ができない子はそれだけでダメだとされる、とか。
だから、「近所の人」が犯罪の容疑者について語るとき「あの人は挨拶しても返してくれない人でね~」とか言われる。
挨拶できない=犯罪者みたいに。
親子風の2人組の子どものほうは、ある種の障がいのせいで挨拶ができないんだけど、それでも周りは「悪」の烙印をおしてくるんだよね。
なんだけど、そういうことをそのまんま書いちゃうと、なんか啓蒙パンフを読まされてるみたいな気がしてしまうんだわ、私
そんなわけで、今回の小説紹介は短めです💦
でも、私には合わないってだけで、面白いと思う人も絶対いると思う💦💦
白石一文さんとか好きな方なら、よいかもです。
ちなみに「岩井」って名前が出てくるたびに、私は「ハライチ」の岩井がアタマに浮かんでしまい、すると「雄大」のビジュが自動的に澤部になってしまい、萌えないことはなはだしい
やはりBL(じゃないんだけど、この小説)の名前って大事ね。