ハードベアー
続いてハードベアーをレビュー。

このキットについては、最初に写真を見たときに抱いた悪い印象をぬぐいきれない。熊にしては貧相なのである。特に、前腕部にそれが顕著だ。前脚は掌が大きいのも、その印象を拡大するのに拍車をかけている。後ろ脚大腿部は非共通パーツなのだが、むしろ前脚脛部こそを熊に相応しいボリュームのあるパーツとして、非共通パーツで作るべきたったように思う。
また、横幅があるように見える胴体も、じつは幅のあるキャノンで隠して、そう見せかけているだけなのも悲しい。
内容物(クリックで拡大)
このキットの見どころは二足歩行姿勢なのだが、貧相さが強調されてしまい失笑。
手首は差し替えになるのも減点。スムーズに変形できたら良かったのだが、そういう機構にすると部品が細かくなって低年齢向けとしては、よろしくないわけだ。痛し痒し。
しかし、首の角度をすぐに変えられるような仕様になっていることは高く評価したい。チェンジマイズの時も、首の取り付け角度に自由が出るためだ。
取説には、ハルパースを用いたチェンジマイズ例も掲載されていた。さしずシザーベアーといったところか。
ブレイブジャガーに比べると、完成度で劣ると言って差し支えないと思う。つまり反面、チェンジマイズの部品としては広がりのあるキットだと言えるだろう。
NBZ02 ハードベアー
ブレイブジャガー
ネオブロックスの記念すべき第一号、ブレイブジャガーを紹介。

パッと見、これを敬遠するオールドサマーボーイは多いのではないかと思う。脚部装甲の意匠が、悪名高い旧末期ゾイドを彷彿とさせるからだ。
ところが、実際触ってみると良さが出るゾイドマジック。猫科のフォルムがよく再現されているし、ポージングも楽しい。大きさも中型ゾイドに迫る勢いで、初めて旧ブロックスを見てその小ささに驚いたときとは逆の印象だ。
内容物(クリックで拡大)
さて、実はこのキット、はチェンジマイズBという形態で組むこともできる。
初めて「ブレイブジャガー」という名前を聞いたときは、「ほう、ライガーを外してくるとは珍しい」と思ったものだが、何のことはない、最初からチェンジマイズとして用意されていたのだ(笑)。うるさ型のライガー乱発批判をかわしつつ、ちゃっかりライガーをラインナップに載せるという腹だったと考えるのは穿ちすぎか。
とにかく、この形状もしっかりしたもので、パーツ構成もよく練られたものだと分かる。そして、タテガミへの流用を考慮しての装甲形状だったのだ。ネオブロックスのフラグシップに相応しい、よく考えられた好キットと言えるのではないだろうか。
そして、別売りのカスタムブロックス、メタルホッパーと組み合わせることにより、ブレイブジャガーメタルブーストカスタム、通称メタルジャガーへとチェンジマイズが可能。
ひとしきりガチャガチャと遊んでみた(ネオブロックスに共通した)感想だが、長所と短所が半々といったところだ。ポーズを付けるのは面白いが、二重関節でもないので可動範囲はそれほど広くない。また、旧ブロックスに比べ関節保持力が向上したものの、反面、関節のきつさで遊びやすさは低下している。
しかし、触ってみれば食わず嫌いを矯正するだけのパワーがあることも間違いない。ネオブロックスに懐疑的な者も、まずはこれを触ってから結論を出してほしいと思う。
NBZ01 ブレイブジャガー
NBZスターター ブレイブジャガーBOX
ネオブロックス概要
ネオブロックは旧ブロックスとは似て非なる物である。私は、そういう印象を抱いた。旧ブロックスと、どこがどう違うのか。得体の知れなさに躊躇して、いまだネオブロックスに手を付けていないサマーボーイのために簡単にまとめてみたい。
まずは設定面の違いから始めたい。
説明書にはバトストならぬネオブロックスストーリーが記載されており、伝統の、惑星Ziを舞台にした共和国と帝国の戦いが綴られている。
ただし、共和国・帝国といっても、おなじみヘリック共和国と、ゼネバス帝国、ガイロス帝国ではない。ビース共和国とダイナス帝国という国家が設定されている。それぞれ「ビースト」と「ディノザウアー」のもじりなのだろう。所属ゾイドのモチーフも、それぞれ獣と恐竜に分かれている。
以前のシリーズとの設定的なつながりは、今のところ不明である。両国が惑星Ziのどこに位置しているのか、いつの時代なのか、さっぱりわからない。ゴジュラス、ムラサメを擁するLBシリーズにはストーリーが記載されておらず、ネオブロックスストーリーの世界に存在する物なのかどうかも怪しい(LB化にともなってスペック設定がちゃんと変わっている点は笑えるのだけど)。もしかすると、「惑星Zi」、「ゾイド」という言葉以外は全く別の世界なのかもしれない。
キットの比較の前に、新旧ブロックスの外箱の違いを見てみよう。

同じ価格のキットながら、一回り箱の大きさが違う。ボリュームに加えて、ネオブロックスはブロックに可動軸を組み込むなど旧ブロックスより一手間多くかかっているように思うが、価格の上昇は抑えられている。かなり頑張っているのではないだろうか。

上の写真がネオブロックスの共通パーツ、いわばネオブロックスシステムの心臓である。
右下の三つが、大中小の新しいブロック。あらかじめ、可動軸のあるジョイントが組み込まれており、このブロックを組み合わせてゾイドの本体を形作る。可動軸のボールジョイントの径は7mmと大型化している。各ブロックには7mm径の受けと、旧来の5mm径の穴が設けられている。旧ブロックは直方体一種のみで穴の径は5mmで統一、ジョイントも別パーツだったので、コンセプトが大きく変わったと言える。
右上の銀のランナーは、各キット共通の脚部のランナーだ。大きさと形状の違う腿・脛が二組ずつ用意されており、これの組み合わせでバリエーションを増やす形になっている。
左の黒いランナーはジョイントのランナー。旧ブロックスのジョイントと、ゴムリングの役目を兼ねたパーツ群だ。関節部も完全に見直されており、従来のゴムリングを廃し、このPOM樹脂製のジョイントを使うようになっている。ボールジョイントの径が大きくなったことと相まって関節の保持力は向上しているが、一方でギシギシと軋むので「壊れるんじゃないか?」と不安にさせられる。
ブロック単体が複雑な形状になり、あらかじめジョイントも生えている。これにより、組み合わせは限定されることになる反面、それなりに見栄えのするチェンジマイズを誰でも簡単に出来るようになったのではないか。そう考えられる。
そうそう、忘れてはならない変更点がこれ。

ゾイド誕生から二十数年を経て、初めて新規造形になったパイロットフィギュア。しかも旧ゾイド時代のように、金銀のメッキ仕様となっている(金は共和国兵、銀は帝国兵)。私は旧ゾイドのメッキを高く評価している。というのは、コックピットのキャノピーを閉めても、メッキの反射により「中に人が乗っている」ことをアピールする効果があったからだ。模型としてはアレだけど、玩具としてはこっちの方が断然正しいように思う。メッキパイロットの復活は諸手を挙げての大賛成だ。
ところで、先日久々の更新があったゾイドアルティメットウェブの看板が、「ネオブロックス」のものに掛け変わっている。これはやはり、今期はネオブロックス一本で展開するということを表しているのではないか。ゾイドは動く物であると思っているオールドサマーボーイとしては、やっぱり淋しい。
ネオブロックスのコンセプトが旧ブロックスより低年齢向けに感じる点を鑑みても、動力を持った玩具の組み立てキットというのは時代にそぐわなくなってきたのかな、と改めて思わされる。オールドサマーボーイは、ゾイドからの撤退を考えてもいい時期なのかもしれない。
ただ、私はこれを悲観していない。時代は回るのである。また、先細りのプラモデル業界なども危機感を持って動くだろう。また、最近の「食育」などを見るに付け、教育が人間としての基本的な力を身につけさせようという流れになっているのが分かる。いずれ、自ら物を作る喜びを知る子供たちが再び現れ、リアルに歩行するするゾイドたちも息を吹き返すだろう。それを待つだけの備蓄は十分すぎるほどある。
寂寞たるキャンペーン
現在トイザらスで、NEO BLOX発売記念キャンペーンなるものを行っている。ゾイド関連商品を買うと、先着50名に『ゾイドカードコロシアム』のプロモカード、ライトニングサイクスTSがプレゼントされるというもの。
せっかくだから一応いただいておくかと思い、ゾイド売り場視察をかねてトイザらスへ。ムシキング系のカードゲームの筐体と、関連商品の売り場が一箇所に集まるように模様替えされており、我らがゾイドも、誰も遊んでいない『ゾイドカードコロシアム』の近くに売り場が移っていた。『ゾイドカードコロシアム』に未登場のネオブロックスがメインの商材では、相乗効果が期待できるとも思えないのだが……
投げ売りのムラサメでも買おうと思って来たのだが、すっかり無くなっていた。腐っても主役機か。でもケーニッヒウルフmk-2は500円でも山積みの罠! 一昨年の商品だというのに……。500円なら小学生のお小遣いでも買えるだろう。買ってくれ、子供たちよ。あれはいいものだ。
さて、肝心のネオブロックスなのだが、カスタムブロックスは影も形も見えなかった。サマーボーイに狩り尽くされたのだろうか? バラッツが品薄だった恐怖がそうさせたのかもしれない。それから、ブレイブジャガーが消えているのは謎だ。オールドサマーボーイに人気が出そうなデザインじゃないのになぁ。何があったのか?
ムラサメもカスブロもないので、とりあえずパーツ取りに使えそうなブラキオラケーテを買い、レシートを持ってサービスカウンターへ。
「ゾイドを買うとカードが貰えると聞いてきたのですが」
そう言ったのだがしかし、店員の反応が悪い。明らかにキャンペーンのことなど知らなかった様子。あちこち引き出しを開けてカードを見つけてくれたのだが、先着50名分しか無いはずなのにダダ余り! ってゆーか、俺が最初の一人だったんじゃねーか、発売二日目だってのに……
なんか、凄く寂寞とした思いにとらわれた。大丈夫か、ゾイド?
garcon de l'ete
謎のゾイド、パワーマンモスについて記述があるサイトがフランスに存在した。ってか、フランスにもいたのか、サマーボーイ。
http://perso.wanadoo.fr/Ultrasaurus.Red/
もう、URLの腐れっぷりから、我々と同種の匂いがプンプンである。
さて、そのパワーマンモスについてなのだが、「ハスブロの未発売モデルがイギリスのショップで見られた」と極めて限定的な記述があるのみで、結局のところ、何なのかよく分からない。さらに、パワーマンモスに加えてこんな画像も掲載されていたものだから、ますますよく分からない。

いかすじゃねーか、パワーマンティス!
頭部の処理など結構ツボだ。
レアゾイド収集サイトらしく、他にも見ているだけで楽しい珍品がずらり。一見の価値があるサイトである。

