2023.11.28(火)
今日は予報では気温22度になる暖かい日。
久しぶりの新宿、損保ビルに向かいます
友人と半年ぶりの再会
美術好きな友人お勧めの「ゴッホ展」に来ました。
ヨーロッパ絵画史「静物画」の変遷の中にゴッホを位置づけ、彼に影響を与えたもの、彼が影響を与えたものを一堂に集めた展覧会です。
ゴッホは27歳から37歳までの10年間で、油絵850点ほどを描いて、
そのうちの190点ほどが静物画だそうです。
今回は個人的使用の写真は撮影OKとのことで、数点を除きほとんど撮影できました
(ブログの掲載順序は展示順ではありません。)
『髑髏』フィンセント・ファン・ゴッホ 1887年 ファン・ゴッホ美術館アムステルダム
会場に入って最初に目に入り驚いた作品。
『靴』フィンセント・ファン・ゴッホ 1886年 ファン・ゴッホ美術館アムステルダム
蚤の市で買った古靴を雨の日に履き込んで、泥だらけになった靴を7点ほど描いたそうです。
靴を履く人の人生を描くという凄みが感じられました。
『魚のある静物』アントワーヌ・ヴォロン 1870年頃 ユトレヒト中央美術館
ゴッホは、オランダにいた時からヴォロンの作品を高く評価していたそうです。
『鳥の巣』フィンセント・ファン・ゴッホ 1885年 クレラー=ミュラー美術館
ゴッホは、色彩の対比を研究するために「鳥の巣」を5点ばかり描きました。
また、自然を良く知る人達に売れるという希望を持っていたそうです。
『花瓶の花』ウジェーヌ・ドラクロア 1883年 スコットランド・ナショナル・ギャラリー
ドラクロワ最初期の花の絵、ゴッホはドラクロワの色彩に感銘を受けたと言います。
『ばら』ピエール=オーギュスト・ルノワール 制作年不明 国立西洋美術館
ばらの芳香が匂い立つ、まさにルノワールの世界が広がっていました。
ゴッホはルノワール、モネ、ドガなど巨匠たちを「大通りの画家」と呼び、
自分たちの世代の画家たちと区別していました。
『野牡丹とばらのある静物』フィンセント・ファン・ゴッホ 1886~87年 クレラー=ミュラー美術館
構図・軽いタッチ・署名位置など、ゴッホとしては特異な作品。
『青い花瓶のいけた花』フィンセント・ファン・ゴッホ 1887年 クレラー=ミュラー美術館
ゴッホが色彩の組み合わせを研究していたことが伺われる作品。
画面全体を点描で覆うことはせず、花の部分は絵具の厚めに塗り、
テーブルは長めのタッチで描いています。
移動のための階段室にあったゴッホの手紙。
『花瓶の花』アドルフ=ジョセフ・モンティセリ 1875年頃 クレラー=ミュラー美術館
色や厚塗りの技法など、モンティセリから影響を受けたゴッホ。
「黄色・オレンジ・硫黄色」だけで描いたモンティセリを評価して、
他の人は、南仏にこうした色彩があることをきちんと見ないけれど、
自分は「黄色」だけでひまわりを描いたと説明しています。
『カーネーションをいけた花瓶』フィンセント・ファン・ゴッホ 1886年 アムステルダム市立美術館
ゴッホはパリ滞在中(1886~7年)に集中的に静物画を描きました。
様々な色を自由に組み合わせることが可能な花を描くことで、色彩の研究を試みました。
モデル代を必要をせず、売れる見込みも大きかったのです。
《グラジオラス》 クロード・モネ 1881年 ポーラ美術館
掛け軸を連想させる一輪の構図、日本美術に対する画家の関心の高さが伺えます。
「ひまわり」を描いた作品が展示されていました。
『結実期のひまわり』フィンセント・ファン・ゴッホ 1887年 ファン・ゴッホ美術館アムステルダム
『「ひまわり」の横で本を読む女性』イサーク・イスラエルス 1915~20年 ファン・ゴッホ美術館
ゴッホの色彩に感銘を受けたイスラエルスは、
弟テオの妻から「ひまわり」を借りて自作に描き込みました。
「ひまわり」の入った白木の額は、ゴッホが生前に用意したものだそうです。
『ひまわりのある静物』ヘンリク・ニコラス・ウェルクマン 1921年 アムステルダム市立美術館
ウェルクマンはグラフィックデザイナーとして活躍していました。
展覧会目玉の二つの作品「ひまわり」と「アイリス」が並んでいます。
『ひまわり』フィンセント・ファン・ゴッホ 1888年 SONPO美術館
いつもはケースの中にある『ひまわり』こんなに近くで鑑賞できることは幸せでした。
「ひまわりは何本描かれていると思う?」という友人の問いに、
改めてしっかりひまわりを観ました。
『アイリス』フィンセント・ファン・ゴッホ 1890年 ファン・ゴッホ美術館アムステルダム
オランダからやってきた待望の作品です。
ゴッホがフランスの精神病院に入院中に描いた作品です。
黄色の背景に青と白で描かれた色の対比が強いけれど、
調和の取れた静謐な空間は、日本画を彷彿とさせました。
この後「革新ー19世紀から20世紀」として、
様々な画家が、静物画を近代絵画の中に位置づけていく過程が展示されていました。
『ひまわりを描くフィンセント・ファン・ゴッホ』ポール・ゴーギャン 1888年 ファン・ゴッホ美術館
観終わって、新宿西口方面へ。
新宿駅周辺の再開発で、小田急デパートが解体中(東京メトロ2023.9撮影より)
この西口のロータリーもなくなるのだろうか
隣の京王デパートやルミネも解体されるらしい
新しく生まれ変わる新宿に興味は湧かず、失うものに思いが募るばかり
年寄りの感傷なんだろうか とおしゃべりしつつ、
デパートのレストランでランチしました。
健康に不安のあった友人も環境が変わってすっかり元気になりました
御嶽山に登った話を聞いてビックリすごい
散歩や階段昇りなど、努力を欠かさない毎日のようです
創作にも余念がなく、プレゼントを頂きました
(写真より実物はもっときれいな色)
クリムトをイメージしたブローチ
いつも斬新で個性的なデザインに驚かされます
あの服、この服、このマフラー、いろんなものにつけてみたいなぁ
これは〇〇美術館のショップに置かれているそうです。
クリムトからイメージが広がったデザイン、素敵です
ゴッホを観た後に、クリムト・アクセサリーのプレゼント
アートに溢れた幸せな一日でした