映画「アルキメデスの大戦」★★★★☆ |  teruの日々雑感 ~そして~

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この前の日曜日、映画を観てきた。

 

観た映画は「アルキメデスの大戦」

 

 

菅田将暉主演の戦記物のヒューマンドラマ

 

戦記物ではあるのに戦闘シーンは冒頭のシーンのみ。大和がアメリカの戦闘機に攻撃されて沈没するまでのシーンね。これが結構迫力もので、さすが山崎監督という感じだった。

残りのシーンは、新戦艦造船計画での軍人の対立と政治的駆け引きのオンパレード。いやあ、こういうの(軍人たちの薄汚れた駆け引き)って社内政治みたいなもので、会社などの組織でもあるよね(笑)

 

菅田将暉の演技が素晴らしかった。

そして、柄本佑の実直で誠心誠意尽くす部下役の演技も素晴らしかった。

軍人同士の醜い駆け引きの中で、天才数学者役の菅田将暉と部下役の柄本佑だけは純粋に不正見積りの解明に奮闘する。

また、豪華共演者によって映画に重厚さをもたらしている。

 

 

そういうものを味わうだけで観る価値のある映画と思う。

 

結果的に戦艦推進派(相手側)の不正見積りの事実を暴くわけであるが、そこまでの過程がとにかく面白かった。そのことによって、何故にこのタイトル「アルキメデスの大戦」だったのか分かった気がした。

 

 

アルキメデスの原理って、物体を水に沈めた場合、物体が押しのけた水は物体と同じ量だけ水位が上がる(物体重量の力は下に向き、押しのけられた水の力は上に向く)というようなことだったよね(多分・汗)。要は、同じ物質を使った物体であれば、体積と重量の増減量は比例する、みたいな。それを、船の金属総重量(下向きの力)と経費(上向きの力)の関係に当てはめたのが今回の数式であった(と思う多分・汗)

ここが今回の映画の「アルキメデス」の意味であり、そのことによって大和造船を阻止する壮大な闘いが「大戦」の意味であったと思う。それとも、それでも止められなかった第二次世界大戦という「大戦」の意味であったろうか。それともそれとも…

 

なんていろいろと考えると、さらに面白い映画に思えてくる。

 

ただ、最後ちょっと前のシーン。

戦艦大和の設計者が菅田将暉に語った大和造船の本当の意味。この内容が自分的にはちと残念だった。何か…史実の結果をもとに、戦艦大和が誕生することの価値を後付けしたみたいで、ちょっと引いたかな。まあ、だからのフィクションなのであろう(笑)

 

それでも、この映画は一見する価値ありの映画と思う。