Q５（ミズノ）
硬度：４７度
厚さ：2.1㎜
重量：47g
硬さ
スポンジは軟らかめだが少し弾力感に欠ける。シートも軟らかめだが腰の強さがあり、打球時はシート表面の張りによる若干の硬さがある。なので、硬いのか軟らかいのか良く分からないラバー(笑)。ただ、47度という硬度から考えれば軟らかめなのであろう、というのが硬さの最終結論。
弾み
後陣でも大丈夫であるが、後陣からある程度の威力を求めるには、しっかりとしたインパクトとスイングパワーが必要という感じ。
オフェンス
ドライブ
特筆すべきはシートの引っ掛かりというか食いつきの良さ。しっかりと食いつくために落ちることはまずない。なので、意識をして回転をかけられる。反面、回転をかけきる意識を持たないと回転量は中途半端になるラバーである。回転量自体はテナジーには及ばないが、ある方と思う。
スピードは…必要十分といった感じか（まあ、速いというほどではないということ）。
弧線は中弾道より少し上といった感じで、伸びがあるので相手コートの深くに入る。そして、とにかく安定感があり、相手の強打にも負けない剛性感がある。
スポンジの感じから、下から持ち上げるドライブより打点が上のドライブが良い。フラット気味のドライブは（打ち方によって）若干ナックルドライブにもなる。
引き合いが超安定する。ミスる心配をする必要な全くない。ただ、打球の質は素直なので、相手の真正面を一発でブチ抜くといった感じにはならない。そのために引き合いは長くなる傾向がある。引き合いを楽しむ人には良いだろうが、スピードと威力でブチ抜きたい人には不向きなラバーと思う。
スマッシュ（ミート系）
やり難さはない。それほど強くない程よい食い込みのスポンジと、腰のあるシートのお蔭でミート系は安定する。ただ、ドライブと同じで、安定はするが素直な球質といった感じで、スピードが足りない分、もう少し癖玉があっても良いかなと思ったりする。
フリック・チキータ
チキータは好印象。スポンジとシートのバランス、そして食いつきの良いシートがチキータの安定感を引き出す。なので、常に強気で打っていける。ディグニクス05もチキータを打ちやすいのだが、それと同じ感覚がQ５にもある。
フリックはやり易く安定感はあるが、もう少しスピード感が欲しいといった感じ。
ディフェンス
ブロック
素晴らしい。安定感抜群で楽なブロックが可能。相手の回転の影響は少ないし、強打にも負けない腰の強さがある。
ツッツキ・ストップ
ストップは止めやすい方と思う。
ツッツキはまあ普通かな。守備的なツッツキは自在性があって良いのだが、攻撃的なツッツキは苦手かもしれない。
サーブ
弾みすぎな分、短い下回転系とナックル系が良かった。
出しにくいサーブはなかったが、全体的にキレはほどほどといった感じ。
以上。
では、Q５を簡単に言い表すと
〇食いつきに優れたシートなので落ちることはまずない。
〇超安定ラバーなので、安定感がラバー選択順位上位の人には最高。
〇ブロックとチキータの安定感が抜群。
〇相手の回転の影響度が少ない。
〇回転量は必要十分で、ドライブが相手のコート深く入る。
●球質が素直
●もう少しスピード感が欲しい。
●コスパが若干良くない。
といった感じ。
フォルティウスFTver.Dに貼ると性能が2～3割増しになる印象があった。シートの感触から考えると、インナー素材系、軽やか・しなやかな打感のアウター素材系、ファスト以外の弾む木材系ラバーがQ５に合うラケットのような気がする。
自分的には面白みに若干欠けるラバーであったので、Q５は保管庫行きラバーとなった。しかし、どの技術もそつなくこなせるラバーで、ミスの少ない卓球が出来る高性能ラバーであることは間違いない。試合で安心して強気で使えるラバーであると思うので、そのようなことをラバーに求める方は一度試してみる価値のあるラバーとも思う。