フォルティウスFTの進化版
フォルティウスFT ver.D
重量:90g
木材7枚+特素(DUAL WEB)2枚というブレード構成。
試打の組合せラバーは両面05のみ。
打感
メーカー公表スペックではハードとあるが、セミハードといった感じであろうか。
同じ木材構成であるフォルティウスFTの打感とはまた違うように感じる。
フォルティウスFTはみっちり七枚合板で、ver.D は軽やかだけど剛性感のある七枚合板という感じ。
止めやすい、飛ばしやすい、弾きやすい、とてもオールラウンドなラケットである。だからの前・中陣向けラケットといった感じ。
そして、打球時の振動が手に伝わってくる。
振動を感じるラケットは苦手であったが、振動を感じるということの素晴らしさを始めて体感した。これは、”きちんとした剛性を確保しながら”という部分がミソであると思う。今まで振動が嫌と思ったラケットは、剛性不足による振動であったように思う。
打球音
軽打では「ボコン」というスカスカ系の木材音。打感もその通りであった。
七枚合板+特素というイメージには似つかわしくない頼りなさを最初は感じた。
強打や弾き系の時は「心地よい」金属音が鳴る。かなり甲高い音である。
使い慣れて分かったことであるが、このラケットは相手の打球の威力を吸収したいときは木材系の、強く弾きたいときや飛ばしたいときには特素の良さを、かなりのメリハリ(ここ大事)をつけられるように作られたラケットである。それが分かると、軽打の時に感じたことも心地よくなる。
スピード
速いね。フォルティウスFTより速いと思う。
回転量
回転をかけやすく、回転量も豊富である。
このラケットの一番の魅力はここにありそうな気がする。
ver.D になって、弾みアップの部分だけクローズアップされてはいるが、このラケットの何が一番の魅力かといったら、自分は回転のかけやすさを上げる。
ブロック
軽打時の衝撃吸収性がブロックを安定させてくれている。
特素が入ったことで、スイートスポットも広くなった感じもする。
手に伝わる振動も良い意味で心地よい。振動が、打球強度の程度を教えてくれている。
コントロール性
コントロール性は良い方と思う。
ただ、フォルティウスFTよりちと難しくなったかもしれない。
FTと同じ木材構成なのだが、何故かver.Dに少しだけしなりを感じるためである。これ、何故なんだろうねぇ。自分の購入した個体が薄めブレードだったことも影響しているかも知れない。でも、自分はラケットにはしなりを求める方なので、これはこれで嬉しい誤算であった( ´艸`)
ストップ等の台上操作や軽打時の衝撃吸収性、強打や弾く時の高い反発力。この相反する特性のメリハリを付けやすいのも良い。
総合的に
とても面白いラケットと思う。
使っていて楽しい。用具にとってこれは重要と思う。
止めたいときに止める、飛ばしたいときに飛ばす、弾きたいときに一瞬で弾く。そんなことが出来るラケットである。ほめ過ぎと言われるかもしれないが、自分の正直な感想である。
なんたって、練習では必ず二本の用具を併用する自分が、ずっとこの一本だけで満足していたのだからね。それだけ使っていて楽しいラケットなのである。
多分、いずれはリバースとどちらをメインにするかで悩むであろう。
どちらも合板七枚+特素二枚というラケット。
自分にはこの構成が合っているのかなぁ。
何となく、自分の好む打感が見えてきたような気がする。…今さらなのだが(汗)