TOP500 | TERUのブログ

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つれづれに

年に2回、スーパーコンピューターの上位500台を発表するプロジェクトが、アメリカにあります。6月と11月に発表されるのですが、今年6月の結果が、18日に発表されました。

残念!

過去2回トップだった、日本の「京」が、2位に落ちました~。

栄えある1位は、1年半ぶりに首位を奪回したアメリカの、「セコイア」です。このスーパーコンピューターは、IBM製で、ローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)に納入され、国家核安全保障局(NNSA)が、核兵器の研究のために使っています。

スーパーコンピューターというと、民主党が政権をとったとき、「仕分け」という作業で、蓮舫さんが「2番じゃダメなんですか?」と言って、ちょっと話題になったコンピューターですな。

あの発言の趣旨は、スーパーコンピューターを使えば有利になると言われている産業分野で(たとえば医薬品の開発など)、最高のスーパーコンピューターを待っているにもかかわらず、日本の研究機関や企業が、期待される成果を出していないことに対する疑問の声だったわけです。

でも、その「納税者として当然の疑問」部分がすっぱり抜けて、「2番じゃダメなの?」という、挑発的に聞こえる言葉だけ一人歩きしたということのようです。いつものことだけど、マスコミの罪でもありますな。ニュースになればなんでもOK。さらに叩ける人がいれば最高。てなことなんでございましょう。

ということを承知の上で、あえて言いますが、やっぱり2番じゃダメだと思います。

スーパーコンピューターは、われわれの日常生活になくてはならない装置です。たとえば、天気予報もスーパーコンピューターで計算している。あるいは、自動車の衝突安全性を向上させるために、スーパーコンピューターで衝突した状態をシミュレーションして、効率よく安全な車両を開発するということも行われています。あ、そうそう。携帯電話でも、落下したときの衝撃をスーパーコンピューターでシミュレーションしてるそうですよ。

このように、科学の基礎研究や産業にとって、非常に重要な装置なので、「2番でいいや」と思って、本当に2番でいられるような甘い世界じゃないと思うんですよね。

1番を目指す。そして、それと同じように大事なのは、もっと「台数を増やす」ことでしょう。日本の産業の要である「最先端の製造技術」を維持するためには、どちらも必要なことなんじゃなかろうかと思うわけです。