たまに気になるのが、記事の下に出るテキストの広告。
ブログの内容から、キーワードになる文字を拾ってきて、それに関連する(だろう)広告を表示するじゃないですか。
で、この間、カメラの話題を書いたとき、「買ってはいけない一眼レフ」なんてテキスト広告が出たんですよ。
むむむ。いまの時代に、買ってはいけない一眼レフなんてあるのか? と不思議に思って、ついクリックしてしまいました。
リンク先は、初心者向け写真講座の宣伝でした。さもありなん(笑)。
で、宣伝ページを見ても、けっきょく「買ってはいけない一眼レフ」に関して、詳しいことはわかりませんでした。たぶん、カメラを買うときのアドバイスをするんでしょうけど……
これだけデジカメが進化した時代に、買ってはいけない一眼レフなんてあるのかなあ? 日本メーカー製であれば、それぞれに特徴があって、甲乙付けがたいと思うんだけど。
ま、それはそれとして。
その初心者向け写真講座の宣伝文句を読んでいて、またまた、気になる見出しが(苦笑)。
魔法のレンズ「シンデレラレンズを使おう」。なんて感じの項目があって、その写真講座を受講すると、魔法のシンデレラレンズの使い方を教えてくれるんですって。
シンデレラレンズ?
なにそれ?
わたくしプロのフォトグラファーですが、そんなレンズ知りません!
ぎょー。いつの間にか世間に取り残されたか! と、あわててGoogleで検索してみたところ……どうやら、カメラメーカーが用意する、「安価なわりに写りのよいレンズ」のことを差す言葉のようです。
要するにコストパフォーマンスのよいレンズってことを、貧しくとも美しい「シンデレラ」にたとえるのは言い得て妙ではありますが、この言葉を使うのは、初心者向け写真講座だけのようです。実際ぼくもはじめて聞いた言葉だし。
おそらく、印象のよい言葉で、初心者の方に少しでも興味を持ってもらおうと考えたんでしょうね。そう思うと、シンデレラレンズって名称も悪くない気がしますが……。
具体的に言うと、たとえばキヤノンの場合だと、「EF50mm F1.8 II」のことを、講座のみなさんは、シンデレラレンズと呼んでいるようです。(ニコンやソニーなどにも、類似のレンズがあります)。
じつは、ぼくも持ってるんですよ。
![$TERUのブログ](https://stat.ameba.jp/user_images/20120613/18/teru-2010/b5/68/j/o0387050012025954054.jpg?caw=800)
このレンズのことです。いくらで買ったか、もう記憶にないけど、いまでは1万円以下で買えるようです。メーカー純正のレンズだけど、とってもお安いのです。
このレンズで写してみると……
![$TERUのブログ](https://stat.ameba.jp/user_images/20120613/18/teru-2010/ed/02/j/o0439060012025954053.jpg?caw=800)
はい、ご覧のように、とーっても、よく写ります。ちなみにこの写真は、露出を少し調整したくらいで、パソコンでなにか加工してるわけではありません。ほぼ撮ったままです。
安くても、そこそこ写るレンズで、たくさん写真を撮りましょうという考え方には、すごく共感しますね。フィルム時代はよく、レンズやカメラにお金を掛けるより、その分でフィルムを買って、たくさん撮った方が、写真の上達は早いなんて言われたものです。
デジタルカメラは、フィルムのコストがかからないので、この言葉に、むかしほどの説得力はありませんけどね(笑)。
ただ、このレンズは、たしかに1万円のわりに良好な写真が撮れますけど、高いレンズには、高いなりの性能があります(中には設計が古くてダメなのもあるけど)。
無理をする必要はないけど、予算が許す限り、できるだけよいレンズをお買い求めになったほうが幸せでしょうね。高いレンズは、写りだけでなく、操作したときのフィーリングもいいですしね。
残念ながら、「絶対的な性能」という意味では、魔法で「かぼちゃの馬車」になるレンズはありません。安いと思って買うから満足感が高いんであって、シンデレラという言葉のせいで、値段以上の性能を期待してしまうとガッカリするかも。
言葉は難しいですな。