徳島への旅(4)ー大塚国際美術館へ | Ternod Official blog

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哲学思想研究、文人画。 反緊縮行動(Anti-Austerity Action)〔生ー政治(Bio-politique)に抵抗する自律労働者(Autonomia Operaia)〕。 ブラック・ミュージックをこよなく愛す。レコード/CD店、古本屋、美術館などで出没することが多いです。

【前回記事より】

 

徳島への旅のブログもついに4回めとなりましたが、いよいよ徳島市を離れます。

 

 

徳島市街にて。

 

 

徳島市の南側にそびえる眉山、阿波おどり会館、そして徳島天神社です。

 

 

まずは徳島天神社でお詣りしてきました。

境内に複数のお社があり、それぞれお詣りをしました。

 

 

阿波おどり会館です。

阿波踊りの実演は時間的に間に合わないので、資料展だけ見てきました。

歴史資料や楽器類の展示に加え、VR動画で徳島市内での阿波踊りの様子を見ることができました。

 

 

市街地です。

 

 

徳島駅よりJR鳴門線に乗りました。

一両編成の気動車です。

 

 

徳島駅の北側には車両基地があり、その奥にはSLの転車台があります。

わずかに見えます。

 

 

JR鳴門駅に着きました。

ほとんどの人はバス停に向かいましたが、列車で来た方向を少し戻るように歩きます。

 

 

鳴門駅の近くにある妙見山公園に撫養城の模擬天守があるので見に行こうと思いましたが、経路マップを見ると11分とあるので断念。

キャリーバッグをがなければ見に行きますが、キャリーバッグがあるので、行動は抑えめにします。

そこで、鳴門郵便局前よりバスに乗り込みます。

 

 

鉄道と比べて路線バスはかなり混雑しています。

少しずつ乗客が降りていったので、多少は楽になりましたが、鉄道とバスのバランスが良くないですね。

ともあれ、四国から小鳴門橋を越えて大毛島へ。

島を移動します(笑)

 

 

目的地に到着しました。

大塚国際美術館です。

ここで乗客のほとんどは降りました。

 

 

コインロッカーにキャリーバッグを入れ、チケットはあらかじめネット決済をしていたので、QRコードを見せて入場します。

 

 

ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂天井画『天地創造』と『最後の審判』です。

大塚国際美術館は、西洋美術の重要絵画作品を陶板画で複製した作品を展示している美術館で、日本国内で、それもひとつの美術館で西洋絵画を古代から現代まで歴史的に網羅して見ることができます。

しかも、ただ複製品の展示というだけでなく、「門外不出の「ゲルニカ」をはじめ戦争で散逸していたエル・ グレコの壇衝画の衝立復元など画期的な試みもなされ」と、失われた作品の再現にも取り組んでいます。

他にも、フィンセント・ファン・ゴッホの『ひまわり』のうち、「芦屋のひまわり」と呼ばれる実業家の山本顧弥太(こやた)が兵庫県芦屋市の自宅で所有していた絵画は、第二次世界大戦のとき空爆で消失していましたが、写真などをもとに復元が試みられ、大塚国際美術館に陶板画複製で展示されていました。

今日では、むしろ複製での再現には新しい意味があると思います。

 

さて、ミケランジェロの『最後の審判』を見て、すぐに思い浮かんだのはダンテの『神曲』でした。

ミケランジェロはマウリシオ・フィッチーノの新プラトン主義に影響されていたといわれていますが、他にも『最後の審判』はダンテの『神曲』が背景にあるといわれています。

 

マウリシオ・フィチーノといえば、主著であるプラトン『饗宴』の注解の中で、アプロディーテの二つの誕生秘話(ひとつはウラノスの男性器を切り落として海に落ちてアプロディーテが生まれたという神話、もうひとつはゼウスとディオメネーの娘という神話)があり、そこから聖と俗の対比という見方が出てきます。

絵画としては、前者はボッティチェリの『ウェヌスの誕生』、後者は同じくボッティチェリの『春(プリマヴェーラ)』があり、両者を一枚の絵画で描いたティツァーノの『聖愛と俗愛』があります。

大塚国際美術館では、これら3枚の絵画を一箇所で見ることができます。

原寸大のサイズで見ると、画家が込めようとしている迫力なども伝わってくる気がします。

 

また古代ギリシアのクラーテル(ワインを水で割って混ぜる器)や、古代ローマ時代のヘレニズム写実主義の絵画にはじまり、古代末期の絵画表現の抽象化、中世、ルネサンス、北方ルネサンス、バロック、ロココ、リアリズム、印象主義、ポスト印象主義、さらに現代絵画と、ひととおり見てきました。

 

作品のいくつかはパリのルーヴル美術館やオルセー美術館でも見ましたが、実際の作品と同じサイズで、それも体系的に追って見ていくと、現地で本物と向き合うことで得られる作品体験に近い感覚になります。

 

 

大塚国際美術館で、まずミケランジェロのシスティーナ礼拝堂天井画を鑑賞し、ちょうどお昼時だったので、まずは腹ごしらえ。

大塚国際美術館の「カフェ・ド・ジヴェルニー」にて、「うずしお海鮮丼」をいただきました。

こちらは後日、単体のブログ記事として書く予定なので、詳細は後日の記事をお待ちください。

とりあえず、いかなごを餌に育てた大鳴海鯛や徳島産のハマチをはじめ、瀬戸内海の海の幸を詰め込んだ海鮮丼で、美味しかったです。

昼食を食べてから、鑑賞をスタートさせました。

 

 

作品鑑賞をひととおり終えて、中庭で瀬戸内海を見ながらくつろいでいました。

 

 

予約していた神戸行きの高速バスの出発時刻が近づいてきたので、美術館を出て高速バス乗り場へ。

大鳴門橋を越えて淡路島へ。

 

 

淡路島では神戸淡路鳴門自動車道をひたすら高速で爆走。

明石海峡大橋を越えて、本州に入ります。

神戸到着後の記事は、シリーズの記事でなく、個別の記事として投稿していきます。