前回の続きです。
= 学ぶとは =
学ぶとは新たな概念を得ること。
そして得た概念が、さらに新たな概念を作る。
その結果として、学ぶ人はますます学ぶ。
学んでいる人とは、学んできた人。
ということなのでしょう。
概念は言葉でできています。
ご自身の中にその概念に関わる言葉が一切ない場合、理解できません。
理解できないものは認識もできません。
昨日のテーマでもあった辞書。
辞書を引くことで、言葉とその本来の意味を知ることができます。
その時概念の欠片を得られます。
その欠片が何かに触れた時に引き出され、新たな認識を作る。
前回は学校に行かなかったけど、社会の第一線で活躍している人を二人紹介しました。
二人の共通項は親戚からもらった辞書で独学して、書を読むようになったこと。
私が興味を持ったのは辞書で勉強したその二人よりも辞書を手渡した人です。
なぜ辞書を手渡したのか。
学ぶ機会を失っている人に何を手渡すか。
私も手渡したいと思うものは辞書です。
実際に何人かの生徒に渡しました。
私がそう思うのは、勉強で苦労し続けたから。
そして辞書で言葉の意味に辿り着いて得られた概念があったから。
そして理解が深まったから。
そんな知ること学ぶことの喜びに気づけたから。
世界が広がったから。
こんな経験があるからです。
先に書いた二人に辞書を手渡した方にもそんな経験があったのでしょうか。
そんな気がします。
推測の域を超えませんが。
そう遠くもない昔。
多くの人が十分に学ぶ機会さえ得られない時代でした。
そんな背景があって初めて持ち得る学ぶことへの渇望感。
それが学ぶために大切なものを認識させた。
その一つが辞書だったような気がします。
私が子どもの頃は学ぶことは当たり前。
むしろ逃げたい気持ちでいました。
当たり前に、望む以上に学ばされる。
そこに渇望感は生じないでしょう。
それが幸せなことなのでしょうか。
そんな学び方をしてきた大人が、学ぶ機会を失った子どもたちに学ぶきっかけを手渡せるのか。
最近増えた非識字の子ども達の姿に、そんなことを考えていました。
続きます
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