ここ数年機会ある度に、日本の識字率の低下について警鐘を鳴らしてきました。
先日 私と同世代の 知人二人と話す機会があり、その話題になりました。
= 辞書 =
こちらのお二人は義務教育過程で、学校にはほとんど行っていなかったとか。
一人は今でいう不登校。
行けなかったそうです。
もう一人は当時登校拒否と呼ばれていた状態。
学校は行かなかったそうです。
随分お荒れになっていました。
不登校と登校拒否。
当時も少数派で今ほど理解もされない時代。
ご家族も随分心配され、大変だったことと思います。
学校にほとんど行っていなかったとはいえ、一人は経営者。
独特のセールストークで売り上げを伸ばしてきた人です。
もう一人は論語や現代思想の書籍を題材にした読書会を主宰するような方。
お二人ともどこかで学び直す機会はあったのだろうと、思っていました。
先日その学ぶきっかけを教えてもらいました。
二人とも共通していたのが興味深かったです。
その共通するきっかけが、今日の件名にある「辞書」です。
二人ともご親戚から、プレゼントされたとか。
心配されたのでしょう。
経営者の方は、分からない言葉を辞書をひきながら新聞を読んだそうです。
いつの日か辞書なしで読めるようになり、こんなに面白いものなのかと思ったと話していました。
「辞書をボロボロになるまで使った。
あの辞書今どこかやってしまって分からないんだよな」
と残念そうに話していました。
読書会主宰の方も
「言葉の意味を一つ知る度に世界かが広がる感覚があった」
そう話してくれました。
それで辞書を読むことが楽しみになったとか。
辞書をひくではなく、読んでいたそうです。
私も商船学校時代、専門教科の言葉で、理解できないものがありました。
ある日図書館で分厚い辞書に目が行きました。
「広辞苑」です。
そこで授業に出てくる意味不明な専門用語の意味を調べました。
調べた言葉は
「歳差運動」
今もよく憶えています。
縁のない人は一生触れることのない言葉かと思います。
広辞苑にあったその定義は分かりやすく、納得できました。
当然教科書にもその定義は記されています。
航海術の専門家の文章は分かりづらいということか?
と一瞬そう思いました。
否、同級生はみんな理解できている。
一人理解できない私の理解力の問題だろう。
その時は素直にそう受け止めました。
その「歳差運動」の理解が突破口に。
今まで理解できなかったことが一気に繋がり始めました。
それを機に理解納得できたことは多かったです。
そのお二方との話と私の体験。
学ぶことはその人にとって喜びであり、可能性を世界を広げてくれるもの。
学ぶ喜びと機会を子ども達から奪うことだけはあってはならない。
改めてそんなことを思いました。
続きます
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