『認知症ケアの倫理』第17回読書会レポート④ | 寺田真理子オフィシャルブログ

『認知症ケアの倫理』第17回読書会レポート④

2023年2月9日(木)に開催した『パーソンセンタードケアで考える認知症ケアの倫理』第17回読書会のレポートをお届けしています。

 

第17回読書会レポート①はこちらをご覧ください。

第17回読書会レポート②はこちらをご覧ください。

第17回読書会レポート③はこちらをご覧ください。

 

 

「現役時代は割と口出しをするほうだった。だが相手にもプライドや考え方があるので、仕事に焦点を絞って話すようにして、仕事以外では仲良くして相手の考え方を尊重するようにした。今は自分から踏み込むことはなく、相手が困っている時だけ口を出すようにしている。家族に対しては、おかしいんじゃないかと思うような時もあるが、家族も他人である。孫を見ていてじれったい思いをしたり、何をやっているんだと思ったりして、やんわりと言うことはあるが、気持ちが通じ合うところやプラス面を共有するようにしている」

 

「パーキンソン病と一言で言ってもその人独自の症状があり、個人差が大きい。主治医によればキャラだと言う。夫の場合は視覚の問題が多く、眼科医が手を焼いているが、主治医はそんなはずはないと言う。こういうことは二人で解決しないといけないんだなと思うが、もう一人いると良い。相手の人格を尊重すると言うが、どの程度そうするべきなのか……。自分の人格は夫に尊重されているのかとも考える。夫が『これをして』とか『これができない』と言う時、励ますべきなのか、無視して自分でやらせてできると気づくのを待つべきなのか、依存していることを指摘するべきなのか。判断がつかない」

 

「悩みがあるとハウツーものに手を出してしまう。だが、なるほどと思っても、もっと根本的なところで何か違う。その一方で、小説だとテーマやシチュエーションが自分の悩んでいることとは違っても、主人公の気づきによって自分なりの問題に気づくことがある。ハウツーものがすべてではないと思う」

 

「『ふぞろいの林檎たち』等を手がけた山田太一の脚本がいちばん好きだ。『言い切りは嫌いだ。ドラマを書いている理由は、言い切るところからこぼれ落ちるものを伝えるため』と言っていた。言い切らない人間関係に何か感じるところがある」

 

他にも『とんでいったふうせんは』『50歳からのやる気のツボ』をご紹介したほか、諏訪敦さんの個展が話題にのぼりました。

 

 

 

 

 

 

今回は102ページの13行目まで読み進めました。次回は14行目から読んでいきます。参加者の皆様には生活の質についてお話を伺っていければと思います。次回は3月9日(木)の開催です。

 

 

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【認知症の介護のために知っておきたい大切なこと~パーソンセンタードケア講座~】

開催日:2023年2月17日(金)20:00~21:30

会場:オンライン

参加費:2,200円(税込)

主催:全国コミュニティライフサポートセンター

詳細・お申し込みはこちらからお願いいたします。

Peatixからもお申込みいただけます。

 

※認知症ケア専門士単位(1単位)も申請中です。

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