きょうは、おおかみ
Amazon(アマゾン)

★このブログでは、連載の更新情報や読書会などのイベントのご案内とレポートをお届けしています。
★著書、翻訳書はAmazonの著者ページをご覧ください。監修書などはこちらのページでご紹介しています。一部の著作については、作品の内容や背景についてのトークショー動画をご覧いただけます。
★主著『心と体がラクになる読書セラピー』はAmazonのAudible版とaudiobookでオーディオブックとしてお聞きいただけます。
★『心と体がラクになる読書セラピー』は中国語繁体字版、タイ語版も発売されています。
★佐賀新聞で『心と体がラクになる読書セラピー』を連載中です。毎月第1月曜日の掲載です。
★毎月の読書会は第2木曜日19:30から21:00の開催です。詳細はこちらのブログでその都度ご案内いたします。
★『ブリコラージュ』で「事例で学ぶ 認知症と性とウェルビーイング」を連載中です。
★『あなたを出版翻訳家にする7つの魔法』をハイキャリアで連載中です。毎週水曜日の更新です。
「出版翻訳家デビューサポート企画」からは、企画通過者が次々に誕生しています。翻訳書を出版された方々のインタビューをご覧いただけます。
★個別のご相談は出版翻訳コンサルティングで対応しています。
7月9日(木)に開催した『きょうは、おおかみ』(きじとら出版)の読書会のレポートをお届けしています。
7月の読書会『きょうは、おおかみ』レポート①はこちらをご覧ください。
「絵本を読むことで、非日常的な優しい空間に入っていける。今日の絵本も心温まる。印象的だったのは、前半から後半に移るときに、前半は白黒だったのが後半ではどんどんきれいになっていって、最後にハッピーエンドになるところ。すさんでいた心が、色を通じて優しくなっていった様子が描かれている。
もうひとつ印象的だったのは、文字が2種類あることで、説明文のところ以外に手書きの文字がある。読み方も緊迫感があって、映画を見ているような印象で心に残った。手書きは無機質ではない。芸術的な効果も生んでいる」
「精神的に疲れているときには、多彩な色は受け付けない。情報量が多く疲弊してしまうので、モノクロのほうを好む。その点本書は、モノクロで始まって色彩豊かな世界に移っていくので、そこに自分の気持ちの変化も重ねられる。手書きはたしかに本書では効果的に活用されている」
「皆の意見を聞きながら、『なるほどなぁ』と思った。最初は影のような絵という印象を受けたが、淡く優しい色がいい。孫に絵本を読み聞かせしているので、この絵本も読んであげたい」
「モノクロで始まるので、子どもがそれをどのように受け取るのか興味深い。ぜひ読み聞かせをしてあげてほしい」
「『とんでいきたいのは、かんぺきな ばしょ』『かなしい きもちに ならないところ』というのが、いちばんの要のフレーズ。『ブルームズベリーに きまってる』という。映画的であり、小説的でもあり、歌詞のようでもあり……言葉選びが好きなページだ。村上春樹とかが訳すと、また違う文体になって面白いかもしれない。誰にでも心が安定しないことがある。そういう普遍的なことを、こういうフレーズと文体で書いていて心地いい。絵は抑えた色調で、とても素敵だ。
アートを求めるというのは、完璧なものを求めるということなのかもしれない。現実には不完全なものが多いけれども、完璧なものを具現化するのがアートなのかもしれない。そういう欲求は共感できる。悲しい気持ちにならないのも、アートに求められることだ。絶対的なものを求めるのも。作者はこのページを描くときにいちばん盛り上がっていたのではないだろうか」
「バージニアが不安定だったのも、そういう完璧なものを強く求める気持ちがあったからかもしれない。アーティストはそういうものだということもあるし、それゆえに現実の不完全さに傷ついてしまうことが多いことも描かれている」
7月9日(木)に開催した読書会のレポートです。毎月の読書会では、絵本を中心に、毎回読み切りの短い作品を読んでいきます。作品は毎回変わりますが、テーマとしては何かしらケアに関わるものを取り上げていきます。
7月に取り上げたのは、『きょうは、おおかみ』(きじとら出版)です。本書を一度読み上げたうえで、参加者のみなさまからご感想を伺いました。
「妹は何かの原因で、あるいはお年頃で、悲しい気持ちになっている。でも元気になるようにお姉さんが懸命にいろいろ考えて、妹の心が明るくなる。オオカミはなじみがないけれども、野性的な印象がある。オオカミやブルームズベリーに意味があるのかな、と不思議に思う。ブルームズベリーは、ブルーベリーやラスベリーのよう。最後は『めでたし、めでたし』で、よかった。だが、わからない。謎がいっぱいあるように思うので、みんなの意見を聞いて、もっと広げられたらと思う」
「オオカミに関して、本書の英語の原題は“Virginia WOLF”で、作家のヴァージニア・ウルフの名前のWOOLFからOが落っこちてしまってWOLF=オオカミになっている。主人公の名前がバージニアになっているのも、そこから来ている」
「最後のページに出てくる黄色いうさぎを娘が折り紙で作って、ページに乗せて遊んだ。そこからまた話が続いていって、とても面白かった。3Dプリンターで作ったカニやタコも仲間になった」
「そうやって登場するキャラクターなどを実際に作ってみると物語の世界がより深く感じられるし、世界観が膨らんでいく。物語が続いていくのも楽しい」
「2、3週間前にブチギレたことがあって、オオカミの様子に、そのときの自分を思い出した。今日はオオカミで、明日は何なんだろう……? いろんな感情のときには、いろんな動物が憑依しているのかもしれない。アートセラピーをしているので、『描くことが始まった!』と思った。いろんな感情があって、その世界にトリップして遊べる……そんな世界が描かれていてうれしい」
「本書はたしかにアートセラピーに通じるところが多いと思う。ブチギレたときにも、『あ、今オオカミになってる』と自分のことを捉えられれば、感情が扱いやすくなる」
拙訳『認知症と性とウェルビーイング』についてのインタビュー記事が、Yahoo!ニュースにも掲載されました。
ヘルパーが認知症の高齢者に体を触られた…でも「セクハラと決めつけないで」 10社に出版を断られたタブーの書?「認知症と性」の翻訳者が語る深層(47NEWS) - Yahoo!ニュース
あわせてご覧いただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。