11月に開催したメキシコ・テキーラツアーでは、CASA NOBLE(カサノブレ)のグローバルブランドアンバサダーのDAVIDさんに、一般公開していないカサノブレのスペシャルツアーをしていただきました。
カサノブレは、10年前にテキーラブランドとしてはじめてオーガニック認証を取得しました。
使用するアガベがオーガニック栽培であるだけではなく、テキーラで使用する全てのものをリサイクルすることを徹底するといったサスティナビリティのポリシーも重要な要素であり、コーシャー認証を取得しケミカルなものが一切ないことも保証されています。
もちろん製法へのこだわりも強く、使用するアガベの品質から、加熱→発酵にじっくり時間をかけること、蒸留の過程で、メタノールや雑味の元となるヘッドとテールを大幅にカットし、よりクリアな味わいを求めて3回蒸留しています。
なんと、蒸留前の段階で42000ℓのモスト(発酵が終了した状態のアガベジュース)から、最終1600ℓのテキーラになるといいます。
アガベの収穫から蒸留、熟成までの過程を順番に見学させていただきました。
カサノブレのセラーの中で開催された、五感で感じるテイスティングセミナーも初めて受講しました。
カサノブレは、テキーラのクオリティと教育にこだわっているため、テイスティングはテキーラや自分と向き合う時間としてかなり重要視されています。
「テキーラとキスをするように味わってください」
まずは、身体の中で繊細な唇から最初にテキーラを感じて、顎、歯茎、口全体、喉と順番にテキーラを味わうことで、感覚を呼び覚まして、テイスティングの準備をします。
その後に、色や香りを改めて確認することで、テイスティングの質を高めるというやり方は、驚きの体験でした。
彼の話をよく聞き、必ず分からないことがあれば質問をすることも大切だといいます。
同じテーブルについた皆さんで、意見を交換しあい、味わいや香りを発見し共有すること。全てがテイスティングのプロセスとなります。
また、テイスティングに使われるツール(グラス、テイスティングシート、お水など)も完璧にし、それぞれのツールの使い方や質にもこだわります。
有名なギタリストのカルロス・サンタナさんもオーナーの1人ですが、広告塔としてではなく、品質管理や製造、ブランドコンセプトづくりなど全て携わっていて、本当にテキーラやカサノブレを好きでテキーラビジネスを行っているそうです。
最近は有名なミュージシャンやハリウッド俳優などのテキーラビジネス参入がニュースになる機会も増えましたが、サンタナさんはコーマシャライズされたテキーラビジネスではなく、あくまでも品質やブランドのポリシーを大切にしているそうです。
もちろん、地域貢献のために売上を寄付したり、チャリティ活動にも携わっています。
思わずサンタナさんと同じポーズで撮影

このために、日本からカサノブレのハットを持参しました



カサノブレの樽は、全てカサノブレのためだけに作られている新樽で、樽由来の味わいにも非常にこだわっています。
マーケティング戦略的には、ストレートももちろん美味しいですが、レポサドをトニック(またはソーダ)で割って飲むことをすすめているそうです。
ハイボール文化のある日本でも、ぴったりの飲み方です。
そのほか、贅沢にもテキーラマンハッタンやオールドファッション、テキーラネグロー二のベースとしても合うのでは
と教えていただきました。

カクテルにしてしまうのがもったいない気がしますが、カサノブレベースのカクテル、たしかに美味しそうです。
リサイクル設備も見せていただきましたが、アガベの絞りかすのバガスだけでなく、排水も全てリサイクルし肥料にしてから再利用しています。
排水はそのまま川や湖に流してしまう蒸留所がほとんどな中、同じく環境問題に取り組んでいるサウザ社と共同で、リサイクル技術を研究し、情報交換をしながらテキーラを作る過程で、廃棄物を出さない取り組みをしています。
今回の旅で感じたのは、華やかなイメージがあるブランドこそ、その裏にあるコンセプトや商品がしっかりしていること。
表に見えない部分ですが、味やイメージだけではないブランドの真の姿が、カサノブレの人気の理由だなぁと改めて思いました。
味わいやブランドイメージで選ぶのも良いですが、新しいテキーラの選択の理由として、カサノブレのような活動が認められて、沢山の方に飲んでいただけるきっかけになれば嬉しいです。
製法を学び、カサノブレの社会貢献や環境問題への取り組みを知り、テイスティングでカサノブレと向き合い…最高な環境でツアーの最後にいただいたランチとカサノブレは本当に美味しくて贅沢に感じました。
プレゼントにボトルもいただき、スペシャルツアーは終了。
貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました😊
味わいや製法のこだわりについては説明があるのに、日本ではあまり語られる機会がないブランドの本質。
現地に行ってみないとわからないことも多いのですが、カサノブレのようなテキーラの隠れた魅力をもっと伝えていきたいと思いました。