メキシコツアーの参加者の皆さんと訪問したグアダラハラのシークレットバーに、ドンフラノオーナーセルジオがサプライズゲストとして登場し、ドンフラノのボトルがリニューアルしたことを教えていただきました。
まさに私達がメキシコを訪問したタイミングで、ブランドロゴもデザインが新しく生まれ変わりました。
セルジオとお会いしたシークレットバーのレポートは→こちら
セルジオ本人は当日別のイベントがあってご一緒できなかったのですが、テキーラ村を訪れるタイミングで特別にドンフラノのテキレーニャ蒸留所を訪問させていただき、テイスティング会を開いて新ボトルを味わうことができました。
ラベルデザインが大きく変わりました。なんとロッドNo.01。

ドンフラノは2017年で15周年を迎え、2019年には日本でも発売開始17年目に入ります。
元々、ロスアルトス地方のアガベ生産をしていて、ドン・フリオやシエテ・レグアスなどの名門ブランドにアガベを供給しているアガベ農家からスタートしましたが、1867年から自社でもテキーラを作るようになり、テキーラ村にあるオレンダイン家のひとりによって設立された歴史ある蒸留所を手に入れました。
以前は10ブランド以上を委託して作っていましたが、現在はドンフラノをメインに5ブランドを生産しています。
メキシコ初の銅製の連続式蒸留器も残っていたり、2月頃から設備投資をしていましたが、蒸留所の屋根にはソーラーパネルをとりつけて70パーセントの電力を、今後はまかなえるようになるそう。
樽の貯蔵庫もリニューアルし、樽の種類別にセレクトしやすいスペースに改良していくそうです。
以前は95列、4500樽保管し2ヶ月に1回置き換えをしていたそう。
若いオーナーだけあり、革新的な技術開発や環境問題への対応いち早くをしていて、新しい取り組みがワクワクします。
セルジオは、野菜やフルーツ・穀物ではないものからお酒をつくるのはめずらしく、それだけでも、テキーラは特別なお酒と考え、大地の恵み、太陽の光をたくさん浴びて育ったアガベは、他の植物にない、力強さを持っていると考えています。
①標高2000m以上で造ったものしか使わず、ロスアルトスのアトトニルコ地区でも、かなり高い位置で生産されたもの。
7年~13年育成した中から、もっとも大きなアガベを選定し糖度の高いアガベを使うということ。
②収穫前の年にどれくらい雨が降ったか
③いつ収穫したか。季節は?
④アガベをじっくり時間をかけて蒸しあげること。
⑤オリジナルの自然酵母で、ゆっくり発酵させること。
⑥スレンレス製の蒸留機、内側が銅製の蒸留機、コラム式の連続蒸留機の3種類を使い、それぞれの特徴を生かした味わいを、それぞれのブランドごとにブレンドする。
⑦それぞれのテキーラにあった樽を使用する
など、様々な選択の中から、ラボで研究を重ねて、より品質の良いテキーラを作ることを日々研究しています。
ちなみに、以前のドンフラノは90パーセントは銅製、10パーセントをコラム式蒸留機のテキーラをブレンドして、独特の味を作っていました。
今年の2月に聞いた段階では、ブランコは、蒸留してから60日間ステンレスタンクで寝かせることで、味を落ち着かせ、非常にバランスの良い仕上がり。
*2月の訪問の際はセルジオから直接製法やブランドの話を聞くことができました。ヘッドとテールを通常のテキーラの倍カットしているので、雑味がまったくなくクリアなテキーラ。
ストロングシルバーは、アルコール度数は50%と高めですが、加水していないため、テキーラ本体のアガベらしい味がして、ストレートでも、カクテルにしても美味しく味わうことができます。
レポサドは、フレンチオークで8ヶ月間熟成していますが、アガベの香りを活すため、香りを残した状態で、テキーラらしいスパイシーさを感じられる味わい。
あえて、辛みのもとになるアガベの皮を残してつくります。
アネホは、樽の香りを最大限に生かしたため、エクストラアネホに匹敵する3年間熟成。
どちらも、フレンチオークを40%、アルマニアックの中古樽を60%のものをブレンド。
一切メローイングをせずに、ポートワイン・シェリー中古樽をフィニッシュに使っているので、かなり複雑で、深みのある味わいになっています。
5年前にボトルデザインがリニューアルされた「インペリアル」は5年熟成。
サンフランシスコの品評会でテキーラ最高点の97点をとり世界的にも一躍有名になったテキーラ。
こちらだけ、唯一ボトルのリニューアルがなく同じデザインで現在販売されています。
製法も少し変わっているそうなのですが、蒸留所の案内を担当してくださった方は製法の詳細をご存意なかったので、また次回のメキシコでのお楽しみとさせていただき、セルジオに詳しく聞いてレポートしたいと思います。
もちろん、テキーラ通の参加者の皆さんは、味の違いには敏感で、みんなで色々と意見を言い合いながらテイスティングする時間も楽しかったです。
最後に、日本での発売に先駆けて特別にボトルも購入することができました。しばらく日本では現在の旧ボトルの販売が続く予定ですので、切り替えのタイミングでまた報告したいと思います。
私は、レポサドを1本購入したので、どこで誰と開封するか・・・今から楽しみにしています