テキーラ用語の「TAHONA(タオナ)」って何?コンペティションから製法の特徴まで | 目時裕美ブログ「Happy Drink Life」

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2018年11月にメキシコ・グアダラハラで行われるオルメカアルトス主催の「TAHONA SOCIETY2018(タオナソサエティ2018)」の出場者を決める「ALTOS バンデラ カクテルコンテスト ジャパンファイナル」が5月に実施されます。




※海外での大会写真より

テキーラのコンペティションが話題になり、メキシコに行く方が増えるのは嬉しいことですね

ちなみに、テキーラ用語で「TAHONA(タオナ)」というのは石臼の事で、テキーラの伝統的な製法として加熱したアガベを絞汁する際に使用します。
漫画でみたことがある石のお金みたいなサイズで、1つ2トンくらいの重さ。

オブジェとして使わなくなった石を蒸留所に置いているところも多いです。


石をぐるぐる回転させてアガベを潰して、繊維とアガベジュースに分ける作業を時間をかけて行います。

最近では低速の加水をしないローラーミル(オートマティックタオナと呼ばれる)や、大きなローラーでプレスするフランケンシュタイン(1ヶ所のみで使用)などもありますが、
5段階のローラーミル(シュレッダー)で加水しながら絞汁するのが主流です。

現在、タオナを使用してる蒸留所は現在155ヶ所ある内のたった6ヶ所のみ。
パトロン、ペルノリカール(オルメカアルトス)、フォルタレサ、ラ・アルテーニャ(エルテソロ・タパティオ)、サンマティアス、シエテレグアスの中で、
唯一未だに伝統的な馬を使った作業を行っているのがシエテレグアス蒸留所です。

実は、このうち5ヶ所は既に訪問していて、残るはサンマティアス蒸留所のみ!でしたが、
来月、ついにサンマティアス蒸留所を訪問できることになりました。


日本人初のタオナ蒸留所コンプリート(自称)。密かな目標でした。

マニアックに1人でお祝いしたいと思います


それぞれ、好みの味やブランドがあるので、タオナだからいい!というわけではもちろんありませんが、
アガベの香り・味わいをより強く感じられるのが特徴。
また、同じタオナを使っている蒸留所でも、使っているアガベの熟成度等も違うので、全く違った味わいを楽しめます。

嬉しいことに、サンマティアス以外は日本で発売していますので、
ぜひ飲み比べを楽しんでみてください。



【タオナ&ローラミルのブレンド】
パトロン、オルメカアルトス、タパティオ、シエテレグアス


【タオナ100%】
エルテソロ、フォルタレサ

テキーラの世界、奥深い!!