今回、メキシコ大使館農務省主催のMéxico Alimentaria 2017 Food Showで、本当に沢山のテキーラやメスカル生産者と直接話をする機会がありましたが、Sotol(ソトル)の生産者から初めて話を聞く事ができました。
Sotol(ソトル)はメキシコ北部、ニューメキシコ州、テキサスなどで生育しているキジカクシ科のダシリリオン(Dasylirion)から作られた蒸留酒です。
テキーラやメスカル同様、古い歴史がある飲み物。
日本では、なぜかソトルはチワワ州が原産地呼称のアガベスピリッツと言われていたので、何度も何度も生産者と話す度に確認しましたが、皆さん「No agave!!」と言い、写真を見せながら原材料のダシリリオンや、製法を説明してくれました。
知らないって怖い

ちなみにチワワ州だけでなく、ドゥランゴ州、コアラウイラ州で作られていて、現在はテキサス州中部でも生産・製造されているそうです。
ダシリリオンの幹を収穫するのには、10〜15年かかり、7キロの原材料から1リットルしか作れないそうです。
↑のグリーンの部分の葉をおとし、幹の部分の中心部(ピニャみたいな形になるまで周りの皮の部分をかなり小さくなるまでそぎ落とします)。
その後、石で蒸し焼き→発酵→蒸留の過程はメスカルと似ています。
味わいは、かなりハーバル感がありアルコールも強く感じます。
なかなか色々なブランドを試す機会がなかったので、今回飲み比べも出来て勉強になりました。
とにかく、チワワ州が原産地呼称のアガベスピリッツという情報は間違っているのでご注意を

メキシコ国内でもあまり流通しておらず、かなりレアなスピリッツですが、原材料以外、製法はメスカルと類似しているため、アガベスピリッツと勘違いしている方も多いのかもしれません。
メキシコ人に聞いても、ソトルはあまり飲まないと言うので、日本🇯🇵でこんなに有名だと思わなかったと驚かれました。
尚、テキーラも同じですが、生産者によって情報が違うため、今回レポートした内容が、全てに共通した正しい情報ではない事もあります。
なかなか定義付けは難しいのですが、参考になれば嬉しいです