ボーイフレンド(腐) | TRIP 嵐 妄想小説

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嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。

 


♥5


そっと玄関に近づいて行く。

もうドアをガチャガチャする音はしない。

誰だ?

知り合いか?

それとも単なる間違い?

そっと覗き窓からも覗いて見たけど、見える範囲には誰もいない。

ドアに耳を当て、じっと澄ましてみる。

…………。

なんの音もしない。

え?あれ?さっきのガチャガチャは気のせい?

恐る恐るドアを開けて……みる?

カチャッ。

ちょっとだけ顔を出す。

廊下はシンとしていて、誰かいた様子もない。

まさか……

……幽霊……?

ま、まさかっ!

そんなわけない!

幽霊がドアをガチャガチャするか?

幽霊ならドアなんか、スッと通り抜けちゃうもんだろ?

ガチャガチャなんて!

ガチャガチャ……。

え?泥棒?

鍵の開いてる部屋を探してた?

いやいやいや。

ここはオートロックだぞ?

翔君お墨付きの高級マンション!

そんなヤワなセキュリティのはずがない!

はずがないけど……。

ドアをそっと閉め、鍵とロックを掛ける。

「嘘だろ。マジか。」

もう一度、鍵とロックを指さし確認して……急いで蒲団に潜り込んだ。

幽霊だろうと泥棒だろうと、どっちにしろ、できれば会いたくないよな。



次の日、駐車場に向かう翔君とばったり遭遇。

「あ、智君。」

ちょっとバツが悪そうな翔君は、ヨレヨレのスウェット上下のラフなスタイル。

ゴミ出しに行くおじさんみたい。

俺は仕事に向かうとこで、スウェットよりはマシな恰好。

そうだよな、こういうこともあるんだよな、同じマンションなんだから。

気を付けないと!

翔君はバツが悪そうな顔のまま、俺に近づいてきて、顔の前で手を立てる。

「ごめん、智君。」

申し訳なさそうに、ごめんを繰り返すんだけど……。

何かされたっけ?

「なに?どした?何かあったっけか?」

「いや、だから……。」

さらに声を小さくして、背中まで丸めて翔君が頭を下げる。

「本当にごめん。昨日の夜、変な人来なかった?」

「変な人……?」

思い出すように視線を上げる。

昨日、誰か来たっけか?

……いや、誰にも会ってねぇぞ?

「来なかったよ?」

「いや、来たから!来てたの!智君、寝てたんだよ、きっと。」

え……寝てるような時間?

「俺さ、フロア間違えて、智君の階で降りちゃって。」

え……まさか。

「で、俺の部屋だと思って智君ちのドアに鍵差し込んだんだけど、

 全然開かなくて。」

あのガチャガチャ……?

「最初、智君が引っ越して来たことすっかり忘れてて、

 俺がいない間に鍵変えられたのかと思って焦って。」

あははは、翔君面白い!

普通、そっちを疑う?

「で、ふとみたら、部屋番号違うし。」

そこまで気づかなかったのか!

だから、あんなにガチャガチャと……。

「本当にごめん。」

「いいよいいよ。翔君だってわかれば全然……。」

俺が顔の前で手を振ると、ホッとした翔君が寛いだ顔になって俺を見る。

「よかった~。酔っぱらうとこれだからダメだよね?」

「酔ってたの?」

「もう、すっごく。」

翔君が恥ずかしそうに頭を掻く。

「ははは、いいよ、ガチャガチャするくらい。」

「これからはちゃんと気を付けるから。」

「んふふ、いいよ、気にしなくて。」

「でも……。」

翔君が、両手で俺の右手を握る。

「もしかしたら……またやっちゃうかもしれないから……、

 その時はよろしく!」

ニコッとアイドルスマイルで笑う翔君。

一度くらいならいいけど……、これからも?何度も?



  a いいよと笑う

 

  b 迷惑だと思う