ボーイフレンド(腐) | TRIP 嵐 妄想小説

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嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。

 


♣K tepo


「ど、どうした?」

どこにいるか、知られるのが恥ずかしくて、早足で歩きながら、大通りを探す。

「ちょっと……話してもいい?」

「う……うん。」

少し歩くと、車通りの多い道に出くわした。

ちょっとホッとして、ガードレールに腰を預ける。

「俺さ……。」

相葉ちゃんの声は頼りなげで、言おうか言うまいか戸惑ってる感じ。

「うん……。」

俺も戸惑いながら答える。

何を言いたいのか、何を言おうとしてるのか。

聞きたいような、聞きたくないような……。

「俺……ニノが好きなんだ……。」

ズキッと、どこだかわかんないところが痛んだ。

後ろを通り過ぎた車の風圧がすごくて、髪が顔にかかる。

「うん……。」

「ずっと一緒にいたからさ……ははは、つい最近まで気づかなくて……。」

「うん……。」

「気付いたらさ、もう……どうしていいかわかんなくて。」

「うん……。」

ズッと鼻を啜る音。

泣いてる……?

「相葉…ちゃん……?」

「ぁあ、ごめんごめん。」

またズズッと鼻を啜って、鼻にかかった声で、わざと明るい声を出す。

「俺さ、ずるいんだ。」

「ずるい……?」

「おおちゃんがニノ、好きなの知ってて、こんなこと言ってんの。」

「相葉ちゃ……。」

それは違うと言いたかったけど……言えなかった。

俺が好きなのは……。

「あ~、も~、いいから忘れて!今の!」

「相葉ちゃん!」

「もういいから!俺、もぅ……。」

スマホの向こうが静かになって……。

後ろを通り過ぎる車の音がやけに響いて……。

「頑張りなよ。」

「…………。」

「応援するから、頑張りなよ。」

「……おおちゃん……。」

「俺、ニノも……相葉ちゃんも好きだよ?

 二人が幸せなら、それが一番嬉しい。」

「おおちゃん……。」

「だからさ、頑張んなよ。きっと大丈夫だって。」

「おおちゃんは?おおちゃんの気持ちは?」

俺の気持ちは……。

もう失恋してるなんて言えない。

俺が、一番一緒にいて居心地いいのは相葉ちゃん……なんて、言えるわけない。

「俺は大丈夫。」

「大丈夫じゃないよ。おおちゃんもニノが好きなら、正々堂々と戦おう!」

さっきまで元気なかった声が、ちょっと元気になって、ホッとする。

失恋しても……好きなんだな、俺。

「相葉ちゃん……、本当に大丈夫なんだって。」

「でも……。」

「気にしなくていいからさ。頑張って、ニノにも気づかせないと。」

「え……?」

「きっと……ニノも相葉ちゃんのことが好きだよ。」

「おおちゃん……まさか。俺達、男同士だよ?

 俺だって戸惑ってるのに……。」

「ニノも戸惑ってるかもしれないじゃん。

 ほら、相葉ちゃんのでっかい笑顔でアタック!」

「あははは、アタックって!ニノに怒られるよ?」

「え?」

「ニノは受けて立つ!じゃないと!」

「あははは、そうだった!じゃ、ニノに受けて立ってもらおう!」

「んふふふ、うん、俺、頑張る。」

「そうだよ、相葉ちゃんはそうでないと。」

そうだよ。

そうでないと、俺が悲しくなっちゃうよ。

「そしたら、俺が不動産屋、一緒に回ってあげっから。」

「え?」

「ニノと一緒に住む家、探す時はさ。」

「おおちゃん、急ぎ過ぎ!まだ告白もしてないんだから!」

「あはは、そっか。」

「うん……ありがと。おおちゃんに言ってよかった。」

「うん……。」

「じゃ、今度は明後日だね?収録。」

「ああ、そうだな。」

相葉ちゃんは、少し元気になった声で、じゃ!と言って電話を切った。

プープープーとスマホから終りを告げる音が響く。

後ろを車が通り過ぎ、肌寒さを感じて、上着の前を合わせる。

「さむっ。」

幸せになれよ、相葉ちゃん。


image

 

         The end

 

智は幸せになれなかったようです

最初からやり直しますか?

 

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