兵庫県中西部にてライトトラップ 2023年7月16日 | 昆虫漂流記

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兵庫県中西部にてライトトラップ 2023年7月16日


兵庫県の中西部(奥播磨とも云われています)にライトトラップに出かけてきました。
今回は、7月末に長野県に出かける予定で、10年前から目的だった蛾を採集する為に「準備不足はないのか?」と確認する為のライトトラップです。

兵庫県はライトトラップを行う人が少ない地域です。
それは広い地域で針葉樹の植林が進み、ライトトラップのポイントが少ないと云われている事も関係あるのかもしれません。
とりあえず前回はライトトラップを行うのにポータブル電源を忘れるという、あり得ない忘れ物をしたので今回は念には念を入れました。

現地に着くと、既に神戸ナンバーの車の先客さんが、ライトトラップを行われていました。
少し下見にお邪魔すると、今峰ライトさんのライト4基とブラックライト1基で既に点灯されていました。

遠くの山の斜面にも照明が届き、流石に優れた正規品で国内最高品の「今峰ライトさんの製品」と感心しました。


ちなみに此方は、廃物利用の蛍光灯で、低レベルの機材です。

仕事を廃業する際に、店舗で使っていた蛍光灯を廃物利用で自作整備してみました。

昼光色の蛍光管40W×3連の蛍光灯を2基で其の内の1本の蛍光管をブラックライトに交換しています。ちなみにこのブラックライトもヤマダ電機での売残りで価格1本数千円が最後の1本で処分価格700円で購入。それ以外にも古い配線を新品に交換し、器具自体も錆びだらけなので塗装仕

蛍光灯ですので、元々付いていた錆びた反射板は取り外し、別の幅狭い物で光が横方向にも広がるように交換しています。
ポータブル電源はJVCケンウッドの1002Wh/278,400mAhですので11万円越えで此れだけが大きな出費品です。

下に敷いてあるシートは工事現場などで外から内側が見えないように、又、中の物が外に飛び出さないように張るシートを切って使っています。
この機材で単純計算で4時間ほどの点灯で遊ぶ事が可能です。

 

こんな程度の機材なので気軽に先客さんに、声をかけてみました。
「今峰ライトですか?凄いですね!遠くの山までライトの光が届いて~!それも4基とは本格的ですね!目的はクワガタですか?」
相手「クワガタとオオミズアオですが、まだクワガタの雌だけ飛んで来たのとスズメガだけで~」
「私は目的はカトカラ属と呼ばれるキシタバの仲間の蛾ですが、大きなミヤマだけ捕獲できればそれ以外はこちらに持ってきますので、100メートルほど離れた所でお邪魔してライトトラップをしても良いですかね?」
相手「大丈夫ですよ!此方からもそちらの状況を拝見しに行かせてください」
なんて話で、100メートルほど離れた所でのライトトラップを了承してもらいました。
やはり、余りに近い場所では、後から来た方が迷惑行為ですからね~。

実質的に同じ方角にライトを向けているので、別の意味で、今峰ライトさんと、自分で改良したライトとの差が判りそうです。

先客さんはすでに点灯されています。此方は慌ててライトを設営(立て掛けるだけですが)、20時に点灯して22時半頃に消灯しました。(あまり時間が遅くなると夜露が降りて設営物が濡れてしまい、故障や片付けに時間がかかります)

そんな状況を写真で紹介します。

翅にハートマークがあるコウスチャヤガ

名前を調べるのが面倒な不明な蛾

シロシタケンモン

ツマジロカラスヨトウ

オオシラホシアツバ

ヒロオビオオエダシャク

蝶も飛んできました、ミズイロオナガシジミ

ヨツスジハナカミキリ


成果はカトカラは今日は1頭も飛んできませんでした。
クワガタは雄が一番大きいのがこの67ミリのサイズで他には55ミリが1匹だけ。

70ミリは飛んできませんね。

他には雌が5匹ほど飛んで来ただけで、お隣さんも同じような結果でしたがクワガタの雄は未着だとの事。

翌日、目が覚めて腕に違和感を感じて見て見ると~!

 

どうやらカミキリモドキの被害にあっていました。

 写真はアオカミキリモドキ

そういえば何匹か飛んで来ていたので気を付けてはいましたが、片付ける際に油断したのかな?知らないうちにやられてたね!

今回は長袖シャツも毒虫対策に着るのを忘れていたので仕方がないですね。


カミキリモドキは皮膚にとまったのを無理やりに取ろうとすると体からカンタリジンと云う液体を出して数時間後に皮膚がただれます。
症状が火傷のように水ぶくれが出来るので「やけどむし」とも呼ばれるのですが、皮膚に留まった際に息を吹きかけたりして、優しく飛ばしてやれば大丈夫ですし、液体がかかっても直ぐに水洗いすれば軽くて済みます。
私のように気がつかなければ、翌日には水ぶくれになります。
ちなみにこうなれば、消毒した針先で水疱の隅を刺して液体を出して火傷や吹出物によく効く塗り薬(例を出すとドルマイシン軟膏)を塗ります。

水疱から液体を出す際に押さえると少し痛みを感じますよ。

これを3日程繰り返せば、水疱が出来なくなり、さらに数日後にはこのように古い皮がめくれ、新しい皮が出来て直ってきます。

これぐらいなら自分で対応できるので心配ないです。

10日経過後の写真です。

心配ならば、水疱が見れる時点で皮膚科を訪問する事をお勧めします。

一様これで、長野県への遠征のライトトラップの下準備(心の準備?)が確認できました。
遠征の目的は国内では数カ所の地域でしか確認されていない蛾です。

その成果は、後日記載するとして~

国連が「地球温暖化」の時代は終わり「地球沸騰化」の時代が訪れたとの会見を発表しました。

これだけ世界中で暑い日が続けば、自然に生きる動物や植物の生態にも影響が出てきます。

それを考え、予定を前倒しして昆虫を追いかけるのは難しいですね。