ベッコウトンボ 兵庫県 東播地方 失われた記憶から | 昆虫漂流記

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近年は、昆虫だけにとらわれず、自然全体から、
観察する眼を持ちたいと思いますのでよろしくお願いします。

失われた記憶から
ベッコウトンボ 兵庫県 東播地方の個体

ベッコウトンボは、日本の国内では、嘗ては東北以南の本州、四国、九州に生息していましたが、現在は静岡県、山口県、大分県、鹿児島県などに局地的に点在して生息するのみとなっています。
現在生息している地域でも安心して見守れる状況ではないようです。
兵庫県では2006年を最後に姿を見る事が出来なくなったようですが、
此度、兵庫県東播地方で生きていた当時の写真を入手拝見する事が出来ましたので、この機会に手元の標本を添えて、姿を消した兵庫県内のベッコウトンボを紹介したいと思います。
尚、この様な危機的状況から日本国においては「種の保存法」(1993年)と呼ばれる法律で規制されています。

では~!

今は見られない兵庫県東播地方のベッコウトンボ

(35㎜フイルム写真をスキャナー取り込みしていますので画質が低下しています。)

 

ベッコウトンボ 兵庫県小野市 1986年5月12日

ベッコウトンボ 兵庫県小野市 1986年5月12日

 

ベッコウトンボ 兵庫県小野市 1986年5月12日

 

こちらはよく似ていますが近似種のヨツボシトンボ

ベッコウトンボとの間に種間雑種も見られる近似種です。

兵庫県姫路市山田町産

 

「種の保存法」
国内外の絶滅のおそれのある野生動物を保存するため、平成5年(1993年)4月に「絶滅のおそれのある野生動植物の保存に関する法律」(種の保存法)が施行されました。
この法律では、販売・領布目的の陳列・広告、譲渡、捕獲、採取、殺傷、損傷、輸出入等が原則として禁止されています。

簡単に云えば日本国内でのワシントン条約のような位置づけで、天然記念物よりも規制が強い、罰則付きの法律ですね。

 

山口県での、ベッコウトンボの観察会にも参加しています。

此方で山口県産のベッコウトンボの写真を紹介しています。

→こちらでリンクしています

ベッコウトンボ 山口県 県立新光産業 きらら浜 自然観察公園 2024年5月3日