バージン | 店舗探し.comの過去コラム

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2013/6/21

「バージン」

だと言われたら、そのまま素直に信じることができますか?
残念ながら疑ってかかる必要がありそうです。

『エキストラバージンの嘘と真実』
  トム・ミューラー著 日経BP社

生の新鮮なオリーブ果実から物理的な機械的処理(粉砕や圧搾、
遠心分離)のみで、一切化学的処理を施さずにオイルを取り出
して作られたオイルを「バージンオリーブオイル」といいます。

バージンオリーブオイルのうち、酸度(遊離脂肪酸の割合)が
100g当たり0.8gを越えず、味や香りに欠陥が一つもない最高
グレードのものを「エキストラバージンオリーブオイル」と呼
ぶのです。

昨年日本で開かれた品評会コンテストには世界中から140の商品
が集まりました。
しかし、そのうちの43品が「エキストラバージン」ではないと
判定されたのです。しかも、中には、スーパーや百貨店でよく
見かける商品も数多く含まれていたそうです。

実は、「エキストラバージン」と表示することに関しては、明確
な規制がなく、また「エキストラバージン」の規格自体も、優れ
たオリーブオイルを峻別できるほど厳しい基準にはなっていない
のです。

脱溶剤、脱酸性化、脱臭、脱ガム・・・。
あらゆる化学処理を施した人工的オイルが、高い値札を身にまとっ
て、「エキストラバージンオリーブオイル」の棚で澄ましています。

「オリーブの木は天からの最高の贈り物だ」
        ・・・トーマス・ジェファーソン

「オリーブの木はまるで野獣だ。どれだけ私を苦しめれば気が済む
んだ、こいつは!
常緑で、たいして大きな木ではなく、葉が小さいものだから描くの
に骨が折れる。しかもちょっと風が吹いただけで木全体の色が変わ
ってしまう。
この木の色を決めるのは、葉ではなくあくまで葉と葉の間の空間だ。
この風景の特徴をつかめない限り、画家としては大成しないね」
        ・・・ピエール・オーギュスト・ルノワール

あなたが手に取ったオリーブオイルは本当に「エキストラバージン
オリーブオイル」なのかどうか?

「私のヴァージニティを信じて!」

涙目で訴える彼女の言葉をそのまま信用するべきなのか?
バスク地方のことわざにはこうあるそうです。

「オリーブオイルと真実は、自然に浮かび上がってくる」