なぜ、あの会社は儲かるのか? | 店舗探し.comの過去コラム

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2013/6/20

多くのレコード会社がiTunes Storeに音源を提供することにした
のはなぜなのでしょうか?

当時、CDの売上は頭打ちになっており、新たな成長の糧が欲しかっ
たこと、ナップスター(違法ダウンロードのソフト)に頭を悩ませ
ていたので、アップルの著作権保護の仕組みは歓迎すべきものが
あったことが上げられます。

もちろんCDとのカニバリゼーション(共食い)は心配でしたが、
【アップル】のパソコン「マッキントッシュ」のシェアは2%を切
っていたので、失敗しても痛手が少ないと、会社内での承認が取り
やすかったことがあります。

【エアドゥ】は新千歳と羽田空港を大手航空会社の6~7割の価格で
就航し、一時は搭乗率も高まりました。
しかし、大手3社が事前購入割引運賃などで価格を下げ、エアドゥ
の出発時間の前後にダイヤを組むようなことも行われ、業績が急速
に悪化しました。

エアドゥは米国のLCCに範を求めて就航しましたが、サウスウエスト
と決定的に違っていたのは、選んだ路線が大手のドル箱路線だった
ことです。
サウスウエストは、大手航空会社が直行便を飛ばしていない空港同
士を結ぶ路線からスタートをしたのです。

たとえ優れたビジネスモデルであっても、タイミングや起ち上げ方
によっては成否を分けることになります。

『なぜ、あの会社は儲かるのか? ビジネスモデル編』
   山田秀夫著 日本経済新聞社

【楽天バス】は、「バスは動くホテルの部屋である」とのアナロジー
から、ホテルと同様に繁閑の差が大きい高速バスに、需要を予測して
価格を変化させてレベニュー(収入)を極大化するレベニュー・マネ
ジメントを導入して成功しました。

【スルガ銀行】は、「貸したい客から借りたい客へ」と個人金融サー
ビスにシフトし、「銀行員向け限定ローン」など、ニッチ・セグメン
トローンに特化することで、地元以外にも事業エリアを拡大しました。

本書にはこうした事例が多く紹介されており、ビジネスを成功に導く
ヒントが満載されています。
嬉しいことにその中には店舗探し.comの会員企業様も成功例として
紹介されています。

ご一読をお勧めします。