変わる、変わらない | 店舗探し.comの過去コラム

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2007/11/30

金屏風の前でカップルが、ピースサインで爆笑会見。

婚約発表かと思えば、なんと離婚会見だそうです。見た目
はどうみても婚約会見で、かつてやった本当の婚約会見と、
舞台装置も座った位置も変わらないのに、外からは見え
ない、互いの心の風景だけは、すっかり変わってしまった
のです。

変わらぬ愛を誓ったはずの二人でも、年を経るごとに何か
が少しずつ変わっていき、他人になりたいと思ってしまう
ほど、気持ちが遠く離れてしまったということでしょう。

変わらないことが価値であるはずの、歴史ある老舗の不祥
事が、次々に明るみに出ています。

発覚まで順調な実績を上げていたことを思うと、実は創業
当時とまったく変わらない材料や作業手順で、商品を提供
し続けてきたにすぎないのかもしれません。
それが、不祥事として大騒ぎになってしまうのは、時代の
要求する基準の方が変わってしまったという側面もあるで
しょう。

老舗が陥った、『変わらない』という価値の取り扱いミス
によって問題が起きてしまったという、皮肉な結果なのか
もしれません。

しかし、そうした時代の変化についていけなかったという
ことは、創業者から代を重ねるうちに、経営者の心根の在
りようが少しずつ変わり、慢心し、ついには腐ってしまっ
たから、といったら言いすぎでしょうか。

年に4回、玉ネギの産地が変わるたびにレシピを微妙に変え
るという話を、さる有名カレー店のシェフから、聞いたこ
とがあります。
常連さんにいつでも同じ味を提供するためなのだそうです。

味を変えないためにレシピを変える、ということは、変わ
らないためには、変えなければならないこともある、とい
うことなのかもしれません。

夫婦が、いつまでも新婚当時の新鮮さを保ったままではい
られるはずがない以上、結婚式で盛り上がったテンション
を維持し、変わらぬ愛情を持ち続けるためには、鮮度が落
ちれば落ちた分だけ、鮮度に代わる別の価値(たとえば
すばらしい思い出や心穏やかな日常)を、補給しなければ
ならないはずです。

結婚式の日付のシールを貼りかえて、鮮度を偽装するなん
ていう小手先のごまかしではなく・・・。

老舗といえども、いえ、老舗であるからこそ、年々厳しく
なる衛生基準や安全基準にアジャストしていくよう、作業
マニュアルを見直していく姿勢が要求されるのです。

年を経ることによってしか獲得できない『伝統』という
価値を変わることなく維持するためには、自らの在りよう
を、むしろ変えていかなければいけないのです。

変わってはいけないことは、変えてはいけないけれど、
変えないためには、変わらなければならない。

ああ、ややこしい!


変わってはいけないこと・・・・・会員の皆様にとっての
 最良の物件を提供しようという気持ちと覚悟。

変えなければいけないこと・・・それを実現するために、
 サービスや業務方法を、今よりも少しでもより良い方法
 へと。

【変わりました!】

今月より、会員の皆様の担当者とは別に、専任の物件担当
者から、有力物件情報を、メールにてご案内するサービス
を開始しました。