57キロを考察 | 店舗探し.comの過去コラム

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2013/6/27

国立公文書館に保管されている全ての文書ファイルを積み重ねると、
高さは“57キロメートル”に及ぶそうです。

保管スペースは2016年度末に満杯となり、新たな保存文書が収容で
きなくなる見通しになったことが分かった、とのニュースに接しました。

消えた年金記録問題を受け、公文書の保存強化を定めた公文書管理
法が11年4月に施行され、保存対象が大幅に増えたことが原因との
ことです。

政府は、文書のデジタル化を進めていますが、原本も基本的に破棄
できないそうで、公文書館の増設も視野に対策を検討していると
ありました。

電子文書が普及すれば原本そのものがなくなるはずですからもはや
増設することなどないような気がしますが、文書をすべて電子化するのに、3年や4年といった期間では到底不可能だということでしょうか。
 
衆議院小選挙区定数の「0増5減」を実現する改正公職選挙法が24日
の衆院本会議で成立しました。

参院で採決されなかったことで、「みなし否決」の規定を適用しての

再可決によってやっと成立したのです。
衆議院では1994年以降選挙区画定審議会を設置し、格差が2倍以上
にならないことを目標にして来ましたが、かろうじて実現しました。

実に20年の歳月を要したことになります。

抜本改革を目指すとのことですが、さて、あと一体何年かかること
でしょう。
 
東日本大震災の原発事故後、応急危険度判定で「要注意」とされ

ながらもピーク時には約2300人と、最も多くの方が避難したのは、
「ビッグパレットふくしま」という複合コンベンション施設でした。

この施設は原発からちょうど“57キロメートル”の距離にあります。

即時廃止か漸減かはともかく、原発を無くす方向に向かうコンセンサスはとうに出来ていると思います。
しかし、「ビッグパレットふくしま」から57キロ先にある原発が無くなる

までには、まだ膨大な時間がかかるのではないでしょうか。
 
わずか数人の会社の中であっても、作業や担当区分の変更を行おう
とすると、たとえそれが実情に即した変更であったとしても、現状維持を主張する抵抗勢力から必ず反発を受けるものです。

人間は元来が保守的なものですし、現状維持の方が楽ですから、
変革の試みは現状維持よりはるかにエネルギーがかかります。
全日本柔道連盟の醜態も、つまりは現状変更への反発によるもので
しょう。
 
ロンドン五輪で日本柔道界に唯一の金メダルをもたらしてくれたのは、初出場の松本薫選手でした。

彼女の階級は“57キロ”級。

減量の苦労もほとんどなく、あっという間に57キロを実現できたとか。
今回の騒動で、谷亮子さんの理事就任も取りざたされていますが、
女性が全柔連の会長になるには、これまた多くの時間がかかること
でしょう。