田舎の鳥の睡眠時間 | 店舗探し.comの過去コラム

店舗探し.comの過去コラム

会員様向けメルマガに掲載された過去のコラムを掲載しています。

2013/6/18

英グラスゴー大学のバーバラ・ヘルム博士の調査によると、田舎の鳥は夜明けを待ってからさえずりはじめるのに対し、都会の鳥は30分も早く起き出してさえずりはじめるのだそうです。
しかも、都会の鳥の方が夜休むのも遅く、1日の活動時間が40分長いとか。

都会の鳥は体内時計が時を刻むスピードも速く、常に時差ボケして

いるような状態にあるといいます。
 
日本人で睡眠時間のもっとも長いのは秋田県で485分です。

以下、山形県、青森県、岩手県、宮城県と上位5県を東北各県が占めています。


睡眠時間が最も短いのは神奈川県で451分。最も長い秋田県より30分以上短いことになります。
この他は千葉県、奈良県、東京都、埼玉県が下位を占めており、首都圏での睡眠時間の短さが目立っています。
 
高知県の睡眠時間は474分。東北5県に続く第6位です。

鳥ですら都会にいると時間に追われてイライラするのですから、睡眠時間の長い高知県は、逆にのんびりとして住むにも快適なことでしょう。 


『県庁おもてなし課』(有川浩著 角川書店)は、雑誌『ダ・ヴィンチ』の“ブック・オブ・ザ・イヤー2011”総合・恋愛ランキング部門で第1位を獲得しました。

錦戸亮さん、堀北真希さんを主演にして映画化され、興行成績も上々
とのことです。
 
「おもてなし課」は、高知県庁に実在します。

『県庁おもてなし課』は高知県出身の作家有川浩さんの、実体験を元に書かれた小説です。

きっかけは、有川さんが「おもてなし課」の課長補佐から観光特使を

委嘱されたことにあります。

有川さんが依頼を引き受けたにもかかわらず、おもてなし課からは
その後まったく音沙汰がなかったそうです。

観光特使の話は流れたのかと思ってメールをしたところ、流れてないとの回答がありました。

しかし、名刺ひとつつくるのに1ヶ月もかかるわ、そもそも観光特使が何をやるのかすらしっかり決まっていないというお役所仕事ぶりに、有川さんは業を煮やしてしまいます。

それでも、故郷である高知県をこよなく愛する有川さんは、高知を舞台にした小説を書くことで、特使としての貢献ができると考えて提案します。

「格好良くは書きません。
 今までの経緯を含めて書くので、ギタギタにします」

という有川さんからの申し出を、件の課長補佐がその場で承諾した

ことで、小説『県庁おもてなし課』は誕生しました。
 
小説を通じて、高知県をプロモーションする。

有川さんの意図は明快です。そして、本書を読めば、その狙いは大成功しているといえるでしょう。

小説『県庁おもてなし課』と映画の成功は、実際に高知県庁「おもてなし課」への注目を高め、これからも従来通りのお役所流でぬるい仕事ぶりを続けようものなら、全国から非難の嵐が巻き起こることでしょう。
 
旧態依然とした社会システムを変革するためには、魑魅魍魎の住む
政治の世界の内側で醜い権力闘争を繰り広げていくよりも、こうした

外側からのアプローチの方がよほど有効なのかもしれません。

有川浩さんこそ真の変革の旗手と言えるのではないでしょうか。